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聖魔剣使いの漆黒の剣士は世界に挑む  作者: 八神 裕
第一章 世界の異変
3/5

三話 条件

「断る」


 俺はクエストの依頼を頼みに来たバートンに答えた、


「Aランクのダンジョンかもしれないんだ、お前も分かっているはずだ先日のレッドドラゴン襲来、あれはダンジョンが生成された事を意味するということを」

「ああ、レッドドラゴンは基本北の大陸に生息しているはずだからな、こんなところまで来る事はまず無いからな」

「それを知っておきながら見て見ぬふりをするのか?」

「まるで俺が悪者みたいな感じで言うな」

「気を悪くしたのならすまない、だが我々も悠長に構えてはいられないからな」

「この王都にはAランクの冒険者はそこそこいるはずだが?」


 俺はテーブルの上のカップに注いだコーヒーを啜った、


「確かにAランクの冒険者はいる、だがダンジョンというものは我々の予想を上回るものだろう?」

「冒険者を信用しないのか?Aランクはかなりの実力者だと思うのだが?」

「冒険者は信用している、だがダンジョンに潜れば死者は必ず出る、被害は最小限に抑えたいのだ」

「はぁ~分かった…」


 俺はため息をつき、後ろ頭を掻きながら続ける、


「ただし条件がある、Aランクの冒険者が3人ダンジョンで死んだ場合に俺が行くそして報酬は白金貨三枚だ」

「なんだと!?」


 バートンが憤然として席を立つ、


「さっき俺は被害を最小限に抑えたいと言ったはずだぞ!人の命を何だと思ってるんだ!!」

「嫌なら帰ればいい」

「それでもSSランクの冒険者か!!失望したぞ!!!」

「冒険者になった以上死ぬ覚悟は出来てるはずだ、そうでなければAランクにすら成れていない」

「白金貨なら払えるだろう…だがなぜ三人も死なせる必要がある!!」

「覚悟を見るためだ」

「覚悟?」

「お前らがいかなる犠牲を払ってでもダンジョンを消したいのか、その覚悟だよ」

「…ならば三人犠牲を払えばお前はダンジョンを攻略するのだな?」

「ああ、約束しよう」

「その言葉、忘れるなよ」


 バートンは静かに部屋を出て行った、


「せっかくコーヒー淹れてやったのに一口も飲まないで帰るなんてな」


 俺はテーブルに残されたコーヒーカップを片付けながら帰っていくバートンを窓越しに見つめた

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