第11話 イレギュラー
影についての対応を考え徹夜で迎えた朝、母の作ってくれた朝食を食べていた時にそれは判明した。
「前からやろうやろうと思ってた、おじいちゃんの家の片付けを今日行ってしてこようと思うのよ。いつまでもそのままって訳にはいかないし」
────味噌汁吹いた。
何でこのタイミングなんだよ、母さん………。
「お父さん来月から単身赴任解消で帰ってくるの話したわよね?そうするとバタバタしそうだし、その前にやってしまおうかなって」
「それに私の親の事なんだから、お父さんには迷惑かけられないしね」
「だからってわざわざ今日やらなくても………」
困った…なんとか、時間を稼がなきゃ。
今はさすがにヤバイ。
祖父の家に近寄れば流石に影に接触してしまうかも知れない。
少なくとも片付けが終わるまで何回か通う内に、目をつけられる可能性は高い。
「今日お母さんがおじいちゃんの家に行って片付けやるのはダメなの?…今日は何か用事あったかしら?」
不審そうにこちらをみる母。
「いや、用事はないけど………」
「今日は天気もいいし、絶好の片付け日和だと思うのよ」
────困ったぞ…なんとか引き伸ばさなきゃ。
「────週末だったら僕も手伝えるし、週末にしなよ!」
「えー、でも週末の天気良くないかも知れないし」
「───週末たとえ天気悪くても、室内の片付けなら関係ないよね!?」
「家の周りだって片付けしなきゃだし」
「───家の周りやるなら時間かかるし、電車だと移動時間でそんな時間無くなるんじゃない?」
「───言われてみたら、それもそうね………レンタカーで車借りようかしら」
「うんうん!そうしなよ!それが良い!………だから、効率考えて家の周りやるときは車借りて二人でやろう。だから、今日の天気は関係なし!今日はお母さんはおじいちゃんの家には行かないこと!」
「───うーん、なんか無理矢理感あるけど…。まぁいいわ。今日は片付けやめて、別の事やることにするわ」
……なんとか、阻止できた?
───いや、気休めだ。早いとこ何とかしないと!
緊急事態に、僕は学校前にノマドさんとやり取りする必要性が有ると感じた。
でも学校行かないといけないから、今はあまり時間ないしなぁ………。
それに勝手口も玄関も母の目があるから、出入りするタイミングを見つけられない。
今やろうとしても、どうしても母に内緒と言うわけには行かない。
さてどうしようか……。




