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犬との遭遇は未知を含みますか?

翻訳機は使ってません。

 翌日、雑魚寝部屋から起きてきた優希ちゃん(♂)デース。

 周りのいびきが煩くてあんまり眠れなかったデース。

 うん、次からはちゃんと個室取ろう。


 そんな覚悟を決めて異世界二日目、開演なのです。

 やってきたのは草原地帯、街から20分くらい歩いたところ。何でそんなに遠いのかっていうと、原因は街の周りを囲む穀物系畑にある。

 なんでそんなに広いのかっていうと、どうもこの畑、街の人の食糧全員分をほぼ一手に担ってるらしい。まあこの辺りの土地ってどうも山で囲まれて日本各地にある盆地みたくなってるから、輸入には頼れないってのはわかる。


 誰にも迷惑が掛からないだろう場所まできたから、とりあえずちょっと休憩して狩りをすることにした。

 街中に家畜小屋っぽいのはあんまりなかったけど、肉の需要がない訳じゃないっぽくて、狩人、というよりゲームのプレイヤーみたいな格好の人が商業ギルドで揉めてたりした。


 無駄にだらだらしてても時間が勿体無いので、昨日と同じ方法で1羽捕まえて、首を捻ってから頭を落として、血抜きついでにその辺の木に吊るして血の匂いを撒き散らしてみる。

首を捻るところまでは大丈夫だったけど、血の匂いが風に乗って流れ始めたところから気分が凄い落ち込んできた。吐きそう。

殺しただけなら普通に平常心保てたところを見るに、バーチャル謎パワーだと思うけど、リミッターの仕様が全然わかんない。

どうなってんだろこれ。あ、ヤバい吐き気が……。

かあと、ウサギは全く来なかった。というか逃げた。同族だし当然だね、何でこんなの考えたんだろ僕。


「わんっ!

わんわんっ!」


ん?

犬なんて居たっけ?


そう思った途端、左手に痛みが走った。

痛い!!


痛い痛い痛い痛い!!

ってちょっと待ってなんで!?

犬なの!?

何処に犬なんで犬!?

いや落ち着け素数を数えよう。2 4 8 16 32 ってこれ2のn乗じゃん!!


ヒッヒッフーヒッヒッフー、落ち着け落ち着け。

……えっと、犬?


「ぐるるぅぅううううぅ…」


ウサギ肉狙ってるの?

けど、改めて見たら手に付いたのちょっとした歯形くらいの傷だし、このくらいの強さなら角ウサギ狩れなくても不思議はないかな。

あの肉だけじゃ大したお金にならないし……。


あー、このウサギ肉欲しい?


「わおんっ!」


吊るすのに使っていた蔦を木の根から解いてウサギ肉を降ろすと、白い仔犬はそれにかぶり付き、はぐはぐと食べていたかと思うと感謝を示すように一声鳴いた。


《システムメッセージです。

【吸撃の山犬狼】が好意を示しています。テイムを実行しますか?》


……。

……え……?

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