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この『アイなき世界』で僕らは  作者: 京 高
29 北西地域の闇
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539 魔王様がいるだけで無双になる件

発掘? サルベージ?

とにかく発見できたので消えてしまわない内に投稿しておきます。

 悠久に存在せし者――長いわね。以下『強ヴァンパイア』で――の黒炎弾を『氷結』の魔法で相殺すると、その隙にジュンちゃんがポイポイとデバフ効果のある薬品を強ヴァンパイアに次々とぶつけていく。


「グウウウウウ!?」

「お、効いてる効いてる。へいへい、ピッチャービビってる!」


 忌々しそうに唸り声を上げる強ヴァンパイアを煽るミロク君。

 でも、まだビビってはいないと思う。それとピッチャーはどちらかといえば薬品を投げつけて回っているジュンちゃんの方のような……?


「もしかして適当に言ってる?」

「割とノリと勢いだけで生きてます!」


 いやいや、そんなキリッとした顔でそんな宣言をされても困るのだが。

 ただ、彼の言う通りか、敵の弱体化は順調に進んでいるようだった


「私としてはデバフが決まり過ぎていて、かえって不気味なんだけど?これ、一応はレイドバトルなのよね?」


 ジュンちゃんに言われてみれば確かにその通り。北部地域で大勢のプレイヤーたちと一緒に戦ったレイドボスはとても強く、デバフ等の効きも比較にならないくらい悪かったような覚えがある。


「それは多分、俺たちが三人しかいないからだよ。人数による能力値とかの上昇が発生していないんだと思うぜ」


 ミロク君……。またあなたそうやって重要な情報をさらりと口にする……。

 まあ、モーン帝国領内のラジア大洞掘に出現するレイドボスたちを相手に、検証好きな人たちが調査と検証を行っているから、今さらなようではあったのだけれど。

 それでも、全レイドボスに適用されるものだと判明したというのは、大きな発見といえるだろう。


「という訳で、多分一部の状態異常とかも効くと思うよ。さすがに即死とか石化は無効化されるだろうけどな」

「それ効いちゃったら、かえってビックリだから!」


 気の抜けるような会話を行いながらも、ミロク君のアドバイス通り、今度は状態異常効果のある薬品をポポイのポイと投げつけていくジュンちゃん。


「ヌワッ!?ギャアアアア!?」


 効き目があったのは毒や酸による火傷といった継続的にダメージを与えるものだった。


「ちっ!麻痺とか睡眠にはならなかったか」


 どちらも一定時間の行動を不能にするものだから、それが効いてしまうと一方的でまともな戦いにならなくなる可能性があると思う。でもチャンスであることに変わりはないし、そろそろ私も活躍しておかないと。


「連続で魔法いくわよ!『水撃』『風刃』『火球』に『地槍』!『落雷』と暗衝……、は無効化されそうだから『光線』でもう一つオマケに『光撃』でどうだ!」


 属性魔法の一挙揃い踏みだ。本当にそろえて闇魔法まで使ってしまうと無効化どころか回復されてしまう恐れがあったので、その分は弱点っぽい光属性の魔法を続けて撃ち込んでやった。

 これだけの魔法を連発したというのに、MPが切れるどころかもうすぐ最大値にまで回復しそうになっているとか、魔王様のバフ魔法、効果が外道過ぎないかしら?

 肝心の魔法の方は当然のように全弾命中しており、


「キョアアアアアアアアアア!!!?」


 魂削るような悲鳴を上げる強ヴァンパイア。やはり光属性が弱点で間違いはなさそうだ。


「光属性の魔王ビーム!」


 それを見たミロク君がツッコミどころ満載の技?で追撃を仕掛けていたが、ジュンちゃんも私も華麗にスルー。

 というか、直接の攻撃はしないのではなかったのだろうか?まあ、恐らく退屈になったとかそういう理由なのだろうとは予想が付くのだけれど。

 ついでに言うと、しっかりと加減はしてくれたようで、強ヴァンパイアのHPゲージはほとんど減少していないようだった。その分攻撃のキャンセルだけでなく、ノックバックによる一時的な行動不能状態に追い込んでくれていた。


「あらかじめ反撃の芽を潰してくれていたって訳ね。どうもありがとう」

「気にしなくていいぜ。フォローはするっていう約束だからな」

「あらやだ、男前じゃない。お姉さん思わず惚れちゃいそう、にはならないわ」

「ならないのかよ!?」


 割って入ってきたジュンちゃんのボケに、ミロク君が即座にツッコミを入れる。


「申し訳ないけれど、私も惚れたりはしないかな」

「止めを刺しにくるのは止めて!?」


 ごめんなさいね。でもどう見ても地雷の塊だもの。むしろ隙間なく敷き詰められた地雷原というべきか。運営から目を付けられるのはごめん被りたい。


 ……え?もう遅い?

 ……あなた、放課後体育館裏に顔を出しなさいね。


 最低人数のため能力値の増加がないとは言っても、そこはやはりレイドボスということで元々大量のHPがある設定だったのだろう。あれだけの魔法を撃ち込み、ジュンちゃんの怪しい薬品によってスリップダメージを受け続けていたのに、終わりを迎える気配は見受けられなかった。


「まあ、ミロク君の万全のサポートのお陰で、ほとんど作業と化している訳ですが」

「こういう時ってさ、地味なミスから生まれた隙を突かれて、大逆転されて大ピンチっていうのがお約束だよね」

「ちょっ!?ジュンちゃん!?妙なフラグを立てるのは止めてくれないかしら!?」


 大丈夫よね?

 逆転されたりしないわよね?

 要であるミロク君の方をうかがうと、フイと顔を逸らされてしまう。


「ごめん。魔王の職業は未だに謎な部分が多いから、そういう展開にならないとは言い切れない……」

「オーウ……」


 なんてことなの。まさかそんな恐ろしい罠が巧妙に仕組まれていただなんて。


「イギヤアアアアア!!わ、わらわが人間どもに負けるなど、何かの間違いじゃああああああああ!!!?」

「あ、あら?」


 その後も油断なく緊張感を保ったまま攻撃を続けていたところ、いつの間にやら強ヴァンパイアのHPは全損しており、断末魔の悲鳴を上げていたのだった。


「あー、今回は何も起こらなかったみたい、だな」


 ミロク君によると、幸か不幸か彼のフラグ建設機構は仕事を放棄していたらしい。

 その証拠に討伐完了のアナウンスが流れていた。


「じゃが、すぐにでも復活して今度こそ貴様らを恐怖のどん底に叩き落して――」


 さらには消える間際に前振りの台詞を口にしており、これからレイドボスとして戦うことができるようになるというインフォメーションが行われたのだった。


「勝てて良かったはずなのに、微妙に釈然としないのはなぜだろう……」


 ジュンちゃんの呟きに、ミロク君がバツの悪そうな顔をしたのが印象的だった。


申し訳ありませんが続きがいつになるのかは未定です。


というか、私自身が内容をほとんど覚えていないものでして……。

とりあえず魔王様ことミロク君が絡むとギャグ寄りの展開になってしまうことだけは思い出した!

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