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エピソード・ツー 紛失 2




「ごちそうさまでした」


 コンビニのオムライス弁当を食し、ベッドに寝転がって何気なくTVを付けると、EHPに関するニュース速報が飛び込んできた。



『速報です。東京都G9ゲートに本部があるエバーラスティング・ヒューマン・プロジェクト第2研究室に保管されていた資料が一部紛失するという事件が先ほど発生しました。・・・なお、当研究所の防犯カメラはエラーによって作動させないようにコントロールされており・・・』




 「・・・。おいおいマジかよ・・・・・・」


 大事な資料が盗まれてしまったのか。


『このため、政府発表によりますと東京都G1ゲートからJ9ゲートは現在捜査のため公共機関含めてすべての交通を封鎖しており・・・・・・』



 いや、それにしてもおかしい。


 第2研究室といえば、過去の古代書や発掘物などの一級レベルの貴重な資料ばかりを保管・研究していることから一番警備の多い部署じゃないか。あまりにも大胆すぎるだろう。それに、あの建物は外からの防犯対策が完全なはずだ・・・外から容易に部外者が入れるシステムではない。



 ・・・ということは、もしかして内部の研究員の仕業なのか?





 ブーブー・・・


 しばらく放心していると、手元にあった携帯が鳴った。



「もしもし、あぁ陸か・・・ニュース、見たか?」


「うん。・・・さっき美那子から連絡があったよ。本部は大変なことになってるらしい」


「犯人探しか」


「だろうね。上は研究員を疑ってるだろう。だいたい、狙って第2に忍び込むなんて内部を把握している研究員を疑って当然・・・。それに、奪われたものだって・・・」


「え?何が盗まれたか知ってるのか」


「・・・・・・松風前会長の、指紋データだってさ」


「なんだって!そ・・・、それは確かなのか・・・!?」


「・・・あぁ。美那子が電話で言ってたから」


 だとすれば大変だ。祖父の指紋データがあれば、研究所の極秘地下室の認証さえかいくぐってしまうことになる。

普段から厳重に警備されているからといっても、第2がこの有様ならもう何があってもおかしくないだろう。



 あそこには、僕でさえ知らない祖父の遺品もあるはずなのに・・・


 もしも日記のような手がかりが他にもあるのなら・・・間違いなく地下室に隠されているはずだ。



「陸!僕も今から研究室に向かう、美那子にそう伝えておいてくれ!」


「あぁ、わかった!」




 くそっ・・・どうしてこのタイミングで・・・!



 指紋データを見つけなければ・・・!


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