"文"化祭
今日は花ある文化祭。
「楽しんでる?」
「まあ、そこそこにね。」
『楽しめる………?』
私には楽しめない………?
「字、綺麗だね。」
「ええ、文の文字に気持ちをこめてるからね。」
『どんな気持ち………?』
「文字が綺麗なひとは心も綺麗、なんて言うけど、どうなんだろうね?」
「ふふっ、さあ、ね? そういうあなたも綺麗なんじゃない、その文字。」
「これは。してやられたのかなぁ?」
「さあて?なんのことでしょう?」
チャリンチャリン。
「仕事がきたわよ、くだらないこといわずに早くいきなさい?」
「承りました、お嬢様?」
「二度は言わないわよ?」
あなたはいつも察しない。
あなたはいつも気にしない。
この文字に、こめられている気持ちも。
わたし自身の気持ちを。
「さて、わたしもはやく書かないと。」
また、こめて。
また、こめて。
今日は花ある"文"化祭。
初めてです。優しく、見守ってください。