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詩全集2

空のフリ

作者: 那須茄子

空のフリをする私は

高温にうなされ沸騰していた

やがてこの白い肌も

見るに堪えない赤色となり

本当の意味で空にかえるのだろう

蒸発してか細い湯気となって


 

図々しい人たちばかりが増える

街はもう嫌い大嫌い

全員死んじゃえばいいと

小さな公園で遊ぶ

名前も知らない子供たちに

一人一人指を指して

殴りつけた

まだ純粋を残している泣き方を

この耳で聞くのは久しぶりで

思わず恋しくなる

空を見上げて

真っ白なシーツを被せたくなった

私も潔白で漂いたかったな一生


空のフリをする私は

高温にうなされ沸騰していた

やがてこの白い肌も

見るに堪えない赤色となり

本当の意味で空にかえるのだろう

蒸発してか細い湯気となって



学校はみんながいない

放課後から四十分後にいつも登校して

いじめる悪い子たちの机の中に

お墓から引きずり出した

遺物を静かに入れる

これでどうか

死人の手に掴まれて

ぐちゃぐちゃに死んでくださいと

慎重に復唱する

終わる頃には

空にうっすら星の光が

偽物みたいに光る



空のフリをする私は

高温にうなされ沸騰していた

やがてこの白い肌も

見るに堪えない赤色となり

本当の意味で空にかえるのだろう

蒸発してか細い湯気となって



空のフリをする。

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