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悪役転生〜俺は魔王様の参謀です〜  作者: 渡琉兎


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第14話:戦争を終えて

 勇ボコの世界に転生して、初めての戦争を終えた。

 結果は魔王軍の快勝だったが、俺からすると謎が深まるばかりの戦争になってしまった。

 あの勇者は何を考えていたのか? 本当に俺と同じ世界からの召喚されたのか? イボエルを助けることはできたが、それによって魔王軍にどのような変化が起きるのか?

 正直、最後に関しては嬉しい謎なので問題はない。問題なのは、最初と次の謎である。

 ……まあ、つまるところ勇者について分からないことばかり、というところだ。


「シャドウ様、こちらはいかがいたしましょう?」

「ん? あー……あっちのテーブルかな」

「かしこまりました」


 そこへ魔王軍の一人から声を掛けられ、俺は辺りを見回してから指示を出す。

 彼らが運んでいるのは、料理とお酒だ。

 何せ今から始まるのは、今回の戦争に勝利したことによる祝勝会だからね!


「準備は終わったか、シャドウ?」


 そこへガシャガシャと甲冑の音を立てながら、アリスディアが姿を現した。

 手の空いていたこの場にいる者が一斉に膝を曲げ、首を垂れる。


「……先ほど終わったところです、魔王様」


 俺は一度テーブルを見渡し、料理とお酒がいきわたっているのを確認してから返事をした。


「うむ。それでは皆の者、顔を上げよ!」


 アリスディアの合図を受けて、魔王軍が一人、また一人と顔を上げて立ち上がる。


「酒を持て! 飯を食らえ! 今日は宴だ、祝勝会だ! 大いに騒いで、英気を養い、明日に備えろ!」


 アリスディアの口上が始まると、魔王軍は感極まったように尊敬の眼差しを向けている。


「乾杯!」

「「「「かんぱああああい!!」」」」


 最後にアリスディアがグラスを掲げると、乾杯という声が魔王軍のあちらこちらから聞こえてきた。

 それからすぐに、飲めや歌えの大宴会が始まり、料理も一気にその数を減らしていく。

 そんな楽しそうな光景を一通り眺めたあと、アリスディアは誰にも気づかれないように宴会場をあとにする。

 ……まあ、そんな気を遣えるアリスディアのことを、俺は見ちゃっているんだけどね。


「お疲れ様、アリスディア」

「きゃあっ!? ……な、何よ、シャドウじゃないのよ! い、いきなり声を掛けないでよね!」


 ……えぇ~? 今の、俺が悪いのか? ……まあ、俺が悪いのか。


「えっと、ごめん」

「……もう、いいわよ。それにしても、どうしてシャドウが? 祝勝会はどうしたの?」

「それはこっちのセリフ。……まあ、アリスディアが甲冑のままだと祝勝会を楽しめないのは知っているんだけどさ」


 そう口にした俺の手には、料理とちょっとのお酒が入った瓶、そしてグラスが二つ入った籠が握られている。

 それを見たアリスディアが、甲冑の奥で小さく微笑んだ……ように俺には思えた。


「……まったく。変なところで気が利くんだから」

「変なところは余計じゃないか? 気が利くだけでいいだろう?」

「はいはい、そういうことにしておくわ。ここじゃなんだし、移動しましょうか」


 こうして俺たちは、アリスディアの部屋に移動する。

 ……しかし、シャドウって本当にどうしてアリスディアに助けられたんだろう。

 そして、部屋に入れても問題ないと思えるほどに信頼されている。

 シャドウの記憶を見ることができたが、どうしてもそこだけは思い出せない。

 まるでシャドウが思い出させるのを、その時の記憶を見せないようにしているんじゃないかと思えてしまうほど、まったく思い出せないのだ。

 ……まあ、シャドウがそれをまだ許してくれていないのであれば、無理に思い出す必要はないだろう。

 もしかすると、まだ早いということかもしれないしな。

 そんなことを考えていると、気づけばアリスディアの部屋の前に到着し、俺たちはそのまま中に入る。

 重たそうな甲冑をアリスディアが脱ぐと、いつもの可愛らしい美少女の姿がそこに現れる。


「……どうしたの、シャドウ?」

「え? あ、いや、なんでもないよ」


 見惚れているのがバレないよう、俺は苦笑しながらそう答え、籠をテーブルの上に置く。


「それじゃあ、私たちはここで小さな祝勝会といきましょうか」

「そうだな。今回も勝利、おめでとう」

「あなたがいてくれたからよ、シャドウ。イボエルを助けてくれて、ありがとう」


 俺が祝いの言葉を告げると、アリスディアからは感謝の言葉が返ってきた。

 そのまま俺は空のグラスに瓶からお酒を注ぎ、そしてお互いにグラスを持ち、打ち合わせる。


 ――カンッ。


 グラスとグラスがぶつかり、心地よい音が部屋に響く。

 それから俺たちは、戦争でのことや何気ない会話を交わしながら、楽しい時間を過ごしたのだった。

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