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【第1章完結】公爵様、三年限定ではなかったのですか!?~契約結婚したらなぜか溺愛されていました~  作者: 山咲莉亜
第一章 白銀の龍と漆黒の剣 ──交わる二色の光──

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87 事故を防ぐことはできたけれど……

「…………」

「…………」


 あの、気まずいのですが……? 何ですか、この妙な沈黙は。言いたいことは分からなくもないですよ? 分かりたくないですけどね。


「えっと、とりあえず一度降りましょうか。どんな状態になっているか確認しなければなりませんし」

「ああ」

「…………」


 明らかに旦那様の口数が少ないんですけど!? そうですよね、だっておかしいですもんね。馬車が傾いて崖から落ちかけたまま止まってるって。どう考えても能力を使っていると思いますよね。正解ですよ!


 わたしがこうして心の中で叫んでいる間にも、旦那様は無言で馬車の状態を見てくださっている。旦那様は元々口数が多いわけではないけど、別に無口ということもない。

 でも目の前でロードが能力を使うところを見てしまったのだからこの反応は普通。余程のことがない限り、ロードは他人に能力を見せないからね。職業柄反射神経が良いせいで、咄嗟に能力を使ってしまったんです。最悪ですよ、もう……


「壊れているところはなさそうだな。君は濡れるから先に馬車に戻っていろ」

「分かりました。旦那様も体調を崩してはいけませんので、お早めにお戻りくださいね」


「ああ」


 こういうところは紳士的なんですよねぇ……


 こういう時だけじゃなくて、普段からもう少し紳士的でいてくだされば好感度も上がるかもしれないのに。あ、それは旦那様に求めてはいけないことでした。なにせ腹黒大魔王ですから。

 なんて、現実逃避しているけど能力を使う姿を見られてしまった以上、最低限は説明しないといけないでしょうね。義務ではありませんが契約とはいえ夫婦なのだから、知られてしまったことくらいは説明するのが道理。


 御者の方と旦那様にお願いして馬車を道路に引き上げもらい、結界を解いてから中に戻る。旦那様は本当に壊れていないか念入りに確認しているみたいですね。


 前向きに考えよう。この能力は旦那様に知られてしまったのだから、説明だけしておけば今後も旦那様の前で堂々と使うことができる。


「それに、三年間一緒にいることになるのだからいずれ知られていたでしょうし」


 先程のように咄嗟に能力を使ってしまうことがあるのだから、遅かれ早かれこうなっていたのだと思う。見られたのが一般人ではなかっただけマシだと思うべきよね。御者の方は悪いけど脅して黙らせておこう。ついでにお金でも握らせておきましょうか。


「リーシャ」

「旦那様。大丈夫そうでした?」

「ああ、問題ない。御者の方も私から口外することがないよう伝えておいた」

「それは良かったです。口止めもありがとうございます」


 急がなくて良いから安全に帰るようにと御者に告げ、わたしの方に向き直った旦那様はいつも通りの様子だった。さっきの気まずい空気は何だったのかと問いたいくらいに。

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