表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第1章完結】公爵様、三年限定ではなかったのですか!?~契約結婚したらなぜか溺愛されていました~  作者: 山咲莉亜
第一章 白銀の龍と漆黒の剣 ──交わる二色の光──

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/168

86 大事故

「君は私に対して色々と思うところがあるようだが、ナチュラルに失礼な発言をできるのは才能だな」

「ありがとうございます」

「褒めてないぞ」

「知ってます」


 完全に呆れ顔ですし。でも旦那様に言われると誉め言葉なんですよね。だって嫌味と皮肉が恋人の旦那様ですよ? その旦那様を皮肉と同時に呆れさせることもできるんですから、喜んで正解だと思います! でも安心してください。旦那様には負けます。


「あの男はどうなった?」

「あの男、とは……? 誰のことでしょうか」

「継承式の日に君を狙って侵入してきた奴だ。君が持ち帰ると物のような言い方をしていた」


 ああ、彼のことですか。どうしようかな……旦那様は実験体にすると知っているから、言っても大丈夫な気がするけど……


「彼は用済みなので持ち主に返しました。けしかけてきたのは向こうの方ですし、こうなることは予想していたと思います。お返しした後で彼がどうなったのかは分かりません」


 実験は成功だった。解毒剤を飲ませたから生きているけど、しばらくは新薬を作る予定もないし捕らえていても使い道がないんだよね。用済みのゴミをいつまでも所有している人なんて普通はいないはずです。なのでお返ししました。


「あまり深堀りしても意味がなさそうだな。それならリーシャ、君は自分の魅力をどの程度理解している?」

「魅力? 急に話題が変わりましたね。自分の魅力を理解とは、具体的にどのような?」

「全般だ」

「うーん、自分の魅力ですか……」


 なんでこの話題を選んだのか、意図が読めませんね。ですがこうして改めて言われてみると、わたしの魅力って何なのでしょう?


 他人の魅力は語りやすいけど、自分のこととなると意外に難しかったりする。旦那様のように自信満々な方は別かもしれないけど。


「強いて言うなら、」


 良く分からないので適当に言っておこうと口を開きかけたその時、フェルリアの屋敷へと帰るために乗っていた馬車がふわりと一瞬浮いて傾いた。御者の悲鳴のような声が聞こえてくる。


 瞬時に異変を察したわたし達はそれぞれ動き出す。旦那様はわたしを抱き寄せて庇ってくださり、わたしはこのまま勢いで馬車が崖から落下したり横転することがないよう、能力の一つである『結界』を使って地面と馬車を固定した。馬車の車輪を鎖で地面に縫い付けているような感覚だ。同時に御者にも結界を張り、怪我をしないように守った。


 危うく大事故になるところだったのでこう言っては何だが、ここが山の中で良かった。幸か不幸かフェルリア公爵家に帰るには小さな山を越えなければならない。皇都にある屋敷とはいえ、帝国の広大な土地にある一番大きな街だ。国の大部分を占めるこの皇都だと、同じ街の中でも小さな山や川はいくつか存在する。

 山の中ということは人通りが少ない。そのため、わたしが能力を使うところは恐らく誰にも見られていないだろう。────この場にいた旦那様と御者を除けば。

ご覧頂きありがとうございます。よろしければブックマークや広告下の☆☆☆☆☆で評価して頂けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ