表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第1章完結】公爵様、三年限定ではなかったのですか!?~契約結婚したらなぜか溺愛されていました~  作者: 山咲莉亜
第一章 白銀の龍と漆黒の剣 ──交わる二色の光──

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

85/168

85 趣味が悪い旦那様

 『殺し合いは見ていて気持ちの良いものではない』。旦那様のおっしゃる通りだと思います。わたしだって任務以外で見たくないですし、任務だからやっていることです。決して自分の欲によるものではありません。


「だが、君の場合は正当な理由があるだろう。人を殺すことに正当も何もないかもしれないが、それこそがロードの任務だ。ロードのやっている任務に正当性なんて求められていない。それに自分自身の気持ちがどうであれ、私達は皇帝陛下の命令には逆らえないだろう? 少なくとも私は、任務であっても人の命を奪うことに心を痛めているであろう人間を批判するつもりはない」

「……批判はしなくても、面倒ではありません?」


 一瞬だけ立ち止まり、真っ直ぐにわたしの目を見ながらそんなことを言う旦那様。こうして目を合わせているからこそ、旦那様の言葉が嘘偽りではないのだと伝わってくる。人の扱いがお上手な方ですね。『目は口ほどに物を言う』という言葉がありますが、逆に目を見れば言葉の真偽を確かめることだってできるんですよね。そしてそれを無意識にしている人は多い。旦那様は人間の心理を良く理解しておられる。


「前にも言ったが、巻き込むことになるかもしれないのは私も同じだ。それに離婚するなら最初に決めた契約はどうなる?」


 それはそうですね……わたしの目的は達成されましたけど、旦那様は『他国の王女からの縁談を断るため』というのが結婚を申し込んだ理由の一つだとおっしゃっていましたし。


「今更ですが、なぜその方との結婚が嫌だったのですか?」

「王女との結婚など面倒でしかない。ロードの任務もあるしな。それから、残念ながら私の好みではなかった」


 うわ……失礼なことを言うんですね。どこの国の王女殿下か知りませんが、周辺諸国に残念な感じの王族はいなかったと思いますけど。まあ旦那様の好みがどんな女性か知らない以上、残念かどうかなんて分かりませんけれど。

 旦那様のお好みの女性って、どうせ従順とか仕事の邪魔をしないとか、そんな人ですよね? 偏見でしかないけど、旦那様と約一ヶ月の結婚生活を送ってきたわたしが言うのだから、決して大間違いということはないはず!


「ではわたしは好みだったのですか?」

「そうだな」

「ですよね。はい、分かっていま……え?」


 聞き間違い……ですよね。でも麗しく聞き心地の良い旦那様の声で『そう』という肯定の言葉が聞こえたような……き、気のせいです!


「いくら契約とはいえ、さすがに好みからかけ離れた人間と結婚しようとは思わないな。どうしても関わることになるのだから」

「嘘ですよね?」

「良く思い出してみろ。『三年限定』という条件を取り付けてきたのは君の方だ。私は期間など考えていなかった。むしろ余程のことがない限り離婚なんてするつもりはなかったぞ。生涯を共にすることになる相手を適当に決めたりするか?」

「……分かりません。それが自分にとって利となるなら、わたしは好みなど気にしませんし」


 現にそうしていますよ。旦那様は別にわたしの好みではありませんけど、わたしにとって利益があったのでこうして結婚して一緒にいます。三年だけではありますが。『三年限定』って、重要ですから何度でも言いますよ!


「君はそうだったな」

「だとしても旦那様、女性の趣味悪くないですか?」

「失礼なことを言うな」


 だって……ね? もし本当にわたしのような女性が好みだったのなら、本当にすっごく趣味が悪いと思いますよ。自分で言っていて悲しくなってしまうけど。性格は素直じゃない自覚がありますし、役割が役割なのでそれなりに好戦的でしょう。お淑やかで物静かな女性とは程遠いです。まあこれは仕方のないことかもしれないですね。

 だから性格は置いておくとして、結婚当初のわたしはお世辞にも綺麗とは言えませんでした。つまり旦那様、どこを取ってもやっぱり趣味が悪いと思うんですよ。女性の趣味が悪いのも個性だと思いますが、自覚はしておくべきだと思いますよ!

ご覧頂きありがとうございます。よろしければブックマークや広告下の☆☆☆☆☆で評価して頂けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ