24 使用人の解雇と雇用
「一新すると言っていましたけど、いくら公爵家でも一気にたくさんの使用人を雇うのは難しいのでは?」
公爵家ともなれば実力も信頼も実績も、その他だって色々考えて雇わないといけないですよね。公爵家で働くことのできる人材がそれほど多くいるとは思えないんだけど、どうするつもりなのでしょう?
「解雇にするのは侍女長とその取り巻き数名、侍従数名などリーシャへの嫌がらせ首謀者だけだ。一新するという程でもないが、この辺りを変えれば何とかなるだろう。優秀な人物には心当たりがある」
「なるほど。わたしも雇って良いですか? 優秀な人を一人知っています。任務中に知り合った方なので雇われてくれるか分かりませんけど」
雇われ暗殺者みたいな人だった。その時はわたしの暗殺対象ではなかったから、『あ、お疲れ様です~』みたいなノリで少し話したかな。暗殺以外の仕事も探しているのだと聞いたから、雇われてくれる可能性は大いにある。
その場合はわたしの護衛みたいな感じで傍にいてもらおうかな。弱くはなさそうでしたし。
「ああ。信頼できる者なのだろう?」
「そうですね。少々性格が残念ですけど、信頼できますよ」
性格に難あり、だが。腕は立つし容姿端麗だ。ただし性格は非常に残念。これはわたしからすると難ありに見えるというだけであって、他の人から見た場合はどうなのか分からない。
公爵様は性格がどうであろうとわたしが選んだ相手なら誰でも良いらしい。もう少し疑うべきでは? と思う。
「公爵様はわたしの言うことを疑わないのですか? わたし達、初対面からまだ一週間ですよ」
「人を見る目はあるつもりだが? そもそも嘘を吐く人間は君のように自己申告のような行為はしないだろう」
「そうですけど、わたしは公爵様を信用していませんからね!」
「ふっ」
だから、どうしてそこでからかうように笑うんですか! わたしのこと、やっぱり玩具扱いしてません? わたしが騒いでいるのを見て面白がってますよね?
「では公爵様、話も大体まとまったことですし、わたしはそろそろ部屋に戻ります」
「今日は初夜だが?」
「不要でしょう。夜の相手はいらないと言ったのはあなたです。わたしにそういうことを求めないでくださいな。それに、わたしは大して美人なわけでもないので満足していただけないと思いますよ」
「そうか? 私は今まで見た女性の中で君が一番綺麗だと思うが」
「それはそれは、ありがとうございます。ですがお世辞は結構ですよ」
公爵家の当主、それもこれだけ美丈夫な方が見た女性の中で、わたし程度が一番綺麗なわけないでしょう。お世辞を言うならもっと現実的なことを言わないとね。
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