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8 ぶっ飛んだ人達

「あの……今のは絶対に私の立場で聞いていい話ではなかったと思うのですが」

「同感です」

「今の、というのはルヴィの素性についてですか?」

「はい」


 ルヴィの素性について、一通り話し終えた彼は現在わたしの部屋に戻って着替えをしている。本来の姿であるとはいえ、普段とは違う衣装だと疲れるとのこと。

 遠慮気味のシエル様の言葉に頷いたのは、わたしの斜め後ろに立って話を聞いていたリジー。でも気持ちは分からないでもないかな。もしわたしが使用人だったとして、今まで同じ立場だったはずの人間にいきなり『実は王族だ』なんて話を聞けば驚くなんてものじゃないと思いますからね。貴族でさえ階級が低ければ王族と直接話すことなどできませんし、それが使用人となれば以ての外。この屋敷にいる他の使用人が聞けばショックで倒れてもおかしくない。


「シエル様、旦那様の性格をご存知です?」

「それはもちろんです」

「ですよね。この合理的で効率厨な旦那様が、常に行動を共にするシエル様に彼のことを話さないと思いますか? 他のロードの正体まで明かしているのですよ?」


 この嫌味と皮肉が恋人の、という言葉は目の前の旦那様からの視線をいただきそうだったので言わないでおいた。我ながら偉すぎると思う。

 つまり、どうせ知ることになるのだから今聞いても後で聞いても同じということですよ。それなら本人の口から直接聞いた方がいいのではありません? リジーも同じく。ルヴィが二人も同席するように伝えたのはそれが分かっていたからだと思うのですけど。


「わたしとリジー、旦那様とシエル様。可能ならここにいる四人全員すべての情報を共有しておいた方が後で楽なのではないですか?」

「私もリーシャと同じ考えだ。だから止めなかった。君の言う通り、話す予定だったしな」

「そういうことです」

「シエル様、相変わらずぶっ飛んだ方々だと思いませんか? ルヴィ様も含めて」

「全力で同意します」


 あら、それはどういう意味なのでしょうか。失礼な意味しか含まれていない気がするのですけど、気のせいですかね? まあいいです。この後ルヴィとレイをわたしの部屋に呼び出して、とあるお話をしましょうね。この件もそろそろ頃合いでしょう。

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