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125 屋敷の整理

 ◇


 訓練や任務、公爵夫人としての仕事でもある社交など、少しだけ多忙な六月が終わり、気が付いたらもう七月も半分が終わろうとしています。

 七月に入り、以前『ノエル』で依頼した大量のドレスや宝飾品が屋敷に届きました。知ってはいましたがすごく質の良い物ばかりでしたね。先日はそのドレスを着てお義母様とお茶会をしました。お茶会の約束をしたのは継承式の時なので少し遅くなってしまいましたが、とても楽しい時間でした。


「本格的に嫁入りの準備が始まっているようですね」

「ええ。だって婚姻の儀は今月末だもの」

「楽しみですね。この辺りの本はどうしますか?」

「そうね……これは置いておくわ。別室に移動させる?」

「はい、本はすべて書庫へ。そこの棚はそのままでお願いします」


 お姉様の婚姻の儀が約二週間後まで迫り、今日は朝からフランクスの屋敷にある物を整理しています。お姉様が侯爵家に持っていく物、処分する物、そのまま置いておく物。それぞれお姉様と話し合いながら仕分け、ありがたいことに旦那様やシエル様も一緒に来てくださったので、使用人達と一緒に分けた物の移動をしていただいています。


 婚姻の儀が終わってお姉様がノア侯爵家に向かえば、同時にフランクスの屋敷と領地はユリウスに明け渡される。それまでに屋敷内にある物の整理をしておきたいというのは、お姉様もわたしも同意見だった。


「ここがユリウス領になったらやることが多いですね……まずは土木工事からでしょうか。今から植えて間に合う作物は苗も用意しておきたいし……」

「予算は足りるの?」

「予算? 何も考えていませんよ?」

「……大丈夫なの?」

「ええ。だってわたし、ロードですよ? あの両親のせいで元々あった私財はどこかに飛んでいきましたけど、結婚してからの三ヶ月ほどでかなりの額が貯まりましたからね。わたしが最初にやるべきことは領地の立て直しでしょう。ここで使わなくてどうするのですか?」


 必要な時に使わなければお金を貯める意味がないよね。どうせ欲しい物もないのだし、何かあった時に備えてまずは領地を立て直しておきたい。大丈夫、お金は税収を抜いても国庫に匹敵するくらいあります。


「さすがロード、金銭感覚がおかしいわ」

「わたしの旦那様には負けますけどね」

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