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118 フェルリア公爵邸、訓練場にて

「みんな、お疲れ様」

「リーシャ様。皇帝陛下との対談は終わったのですか?」

「ええ。ルヴィ、彼らの戦闘能力はどんな感じ?」


 フェルリアの屋敷に帰り、旦那様はお仕事があるそうなので執務室に戻られたけど、わたしは予定が空いているので敷地内の訓練場に行くことにした。旦那様にも言ったように病み上がりで体を壊してはいけないので、訓練場に来たけどわたしは軽くストレッチくらいしかするつもりはない。


「素質はあると思いますよ。もう少しで合格かもしれないな、というところまでは来ています」

「あら、それはすごいわね」


 まだ訓練を始めて日が浅いのに、もうそんなところまで来ているのですか。これは思ったより良い人材を拾ったのかもしれませんね。


「え、リーシャ様の体柔らかくない?」

「鍛えているからね。イアン、レイ、あなた達もちゃんと鍛えなさいよ。フォルトはまだ幼いから体も柔らかいけれど、あなた達はちゃんとストレッチをしないと硬いままでしょう」


 地面に座り、足を開いて体を前に倒す。何をするにも体は柔らかい方が良いですよ。戦闘時も関節の可動域が広がるので戦いやすくなります。


「俺達も頑張ってはいるんですけどね……」

「まあちゃんと毎日続ければ柔軟になりますよ。ね、リーシャ様?」

「そうね。ルヴィ、しばらくはわたしもここにいるから自分の訓練をしてきても良いわよ?」

「良いんですか? じゃあお言葉に甘えて!」


 いつも通り振る舞っていたけど、最近は武器を触れていなかったのか気が散っているのが見て分かった。ずっと彼らに稽古をつけてくれていたのでしょうね。嬉しそうに去っていく彼を見送り、三人に向き直る。


「ところでフォルト、柔軟運動に苦戦中のお二方、自分の武器は決まりまして? いろんな武器の使い方をルヴィに教わっていたのですよね?」

「はい。俺は素手ですね。父が生きていた頃に体術を教わったことがありまして、それを体が覚えていたみたいです。最近はナイフと同時に扱えるよう、メルヴィン様に稽古をつけていただいています」

「素手……良いかもしれないね。それなら尚更、柔軟運動を頑張らないといけないわよ? 普段は銃を隠し持っておくのもありかもしれないわ」


 もう少ししたらお話しする予定だけど、わたしが考えている計画は恐らく一番関わってくるのはイアン。実現した場合、普段は丸腰に見せた方が良い。

 銃は反動が強いから得意ではないとか何とか言っているけれど、わたしがそんな理由を許すわけがないよね? ちゃんと訓練して扱えるようになりましょう。


 わたしは銃があまり好きではないけど、旦那様もお強いので真正面から戦うと苦戦しそうなんですよね。だからちょっと、わたしの旦那様への恨みが限界突破したら撃ち抜いてくださる?


「不穏なことを考えていそうだね」

「それは口に出したら駄目だよ、フォルト。碌なことにならないから!」

「レイ、何か言った?」

「な、何でもない!」

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