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100 自己紹介と我が家の様子

「まず、今更ですがあなた方のお名前を教えていただけますか?」

「申し遅れました。俺の名前はイアンです」

「あ、お二人とも(かしこ)まる必要はありませんからね。無理にとは言いませんが、好きなように話してください。その代わり、わたしも好きに呼ばせてもらいますけれど」


 最初に路地裏で出会った時とは一転し、丁寧な話し方をする彼───イアンに伝える。見ての通り、わたしの周りにはおかしな人しかいませんからね。その筆頭であるルヴィなんて自由過ぎる。彼ほどにはならなくて良いけど、堅苦しいのはあまり好きじゃない。


「俺はレイ。兄さんは意外と真面目だから、俺と違って丁寧に接すると思うよ。俺はこのままでいるつもりだけど。それとも、俺も兄さんみたいに真面目にした方が良い?」

「いえ、わたしは全然構いませんよ。……戦場に出たら態度なんて気にしてられませんし」

「え……?」

「何でもありません。弟さんのお名前は?」


 初対面ではイアンの方が印象に残っていた。だけどもしかしたら弟であるレイの方が癖は強いのかもしれないね。ほとんど会話を交わしていない相手に遠慮なく来れるところとか。気を遣わなくて良いから楽で良いけど。


「弟はフォルト。年齢は俺から順に二十三、十六、十です」

「あら、レイはわたしより一歳年下だったのね。改めまして、わたしはリーシャ・フェルリア兼リーシャ・ユリウス。そこの顔()()()良いお方の妻です」


 契約ですけど。それも三年限定の貸し出し妻ですが。揃って微妙な表情になる二人、イアンとレイ。笑いを耐えるシエル様とルヴィ。そして呆れた顔のリジーに、黒い笑みを浮かべる旦那様。これだけでもう、この屋敷にいる人達が普通じゃないと分かってしまうよね。


 姓が二つあることについては説明が面倒なので、気になるのなら後にリジーにでも聞くようにとだけ伝え、取りあえず微笑んでおいた。正直、表情だけでも取り繕っておけば他のことは雑でも誤魔化せると思っていますので。


「年齢は? 俺は今年で十七になるんだけど、あなたは今年で十七になったの? 嫌じゃないなら教えてよ」

「わたしはこの冬で十八になりますよ。なのでやっぱり、あなたよりは一つだけ年上ですね」

「そっか」

「ええ。この話はここまでにして、本題に入りましょうか」

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