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砂糖と恋は甘すぎる  作者: あぶさん
第2章 奏人、地獄の修行編
63/74

56 準備

ま、まさか私が書くのを忘れてたなんてあるわけないじゃないですか((

 女将さんは軽い説明を済ますとすぐに戻っていき、食事になるまではゆっくり休めることになった。


「ときに奏人くん。お風呂の予約はいつにする?」


 栞はいつになく真剣な顔で聞いてきた。見るからにどうしても行きたそうな感じなので、「今から予約聞いてみる?」と誘う。


 奏人としても二人きりの時間が増えるし、告白のチャンスも多くなる絶好の機会だ。そう、思っていたのは甘かった。




 



 

 「どうしても無理なんですか?」


 「はい……申し訳ございません。ご予約はいっぱいでして」


 電話を持って奏人はショックを受けていた。それは、与予約の電話をかけたときだ。






 「じゃあ、とりあえずご飯のあとだから……9時位にあるかみてみようか。」


 栞は先程までひどく疲れていそうだったにも関わらず、露天風呂について聞かされてからはやけに上機嫌だ。


 「それでお願いします、奏人くん。」



 「今日の9時から、空いていますか?────それなら10時はありますか?──────今日はもう空いてない!?」


 完全に忘れていた。ここは超人気の旅館。ずっと前から来たかったと思い、やっとの思いで来た人も多いだろう。となればまあ、予約は埋まっていると考えるのが妥当だろう。


 さっきまで弾んでいた会話もぱったりと止み、気まずい空気になってしまった。


 コミニュケーションが上手な人ならここで気の利いた言葉をかけられるのだろうが、あいにくそんな言葉は思い浮かばなかった。




 一応部屋には大きい風呂がついており、中庭のようなものと合わせて半露天風呂のような形になっている。


 普通ならこれでも充分感動して満足するのだが、残念ながら、鷹司家の風呂よりは狭い。いや、狭いというより、鷹司が規格外なだけな気はするが。




 とはいえ栞はいつもとは違う露天風呂、それもせっかく大分まで来たのにと思っているだろう。彼女を悲しませたくないと思う気持ちまま、何も考えずに哲也さんに電話しようとした。



 そしてスマホを手に取ると、着信音が鳴った。




 

       着信  


      哲也さん




 



 「え……?」


 少しばかりタイミングが良すぎないか?

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