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砂糖と恋は甘すぎる  作者: あぶさん
第1章  謎の出会いと日常(?)
33/74

33 先読み

とっても長めです

 私ーー鷹司 栞は知らないはずの通行人に「尾行」と呟いた。






 鷹司家が大きな権力を握っているのは単に資金力だけの話ではない。大物となってくると報道されていないだけで命を狙われることも少なくはない。また、裏では多額の賄賂が送られたり。とあまり表沙汰になってはいけない事件で溢れかえっている。  


 そんな世界を生き抜いていく中で、重要になっていくのは力と情報だ。金があるのは当たり前の世界ではこの2つを持たぬものは生きていけない。皆、、他人を踏み台にしてまで他人の上を目指そうとする。


 そんな中で飛び抜けて権威を振るっているのが鷹司家だ。


 鷹司家は至るところに情報網を敷いている。インターネット、スマホ、などのたくさんの情報が集まるものや宝石など大きなお金の動きが見えるものなど様々なビジネスに手を出している。そのため、他よりも単純な情報量が多いもののそれだけではなく、これは知る人ぞ知る。といったものなのだが鷹司家ーータカツカグループには顧客情報を管理する特殊班がある。それを聞いただけでは何も疑問に思わないだろう。しかし、裏ではこの特殊班が国民殆どの個人情報を管理していると言われているのだ。


 実際のところはどうなのか。証拠はないものの、否定されないうえ、ある事件があったのだ。


 今から10年前、ある大企業が、まだ大企業になりたてだったタカツカグループを邪魔に思い、デマを流すことによって潰そうとけしかけた。


 その頃からトップをつとめていた鷹司 祐作は至って冷静だった。


 普通は焦って状況説明をするところではあるが彼は違った。


 「いずれわかります。」


 彼はそんな追及の質問に対してもこれで返した。



 一週間後、彼を嵌めようとした男が複数の容疑で逮捕され、懲役10年を言い渡された。


 世間の反応は彼は何もやっていないからこそ警察を信じた。などと言われたが、権力者たちの反応は違った。嵌めようとした男の罪の内容はとても重く、その分立証が難しいものばかりだった。


 しかし裁判で検察側は、ずっと前から用意していたかのような。嵌めようとした男が秘密にしていたことも当然のように暴いていた。


 そんな裁判を見て気づいた。いや、気付かされたのだ。


 彼は嵌めようとしている男がいることをいち早く気づき、彼のすべてを暴いていたのだ。


 彼も界隈を生き抜くものとしてある程度の警戒はしていたはずだ。それなのにほぼ筒抜け状態だった。


 この事件が終わり、タカツカグループにはそれ専用のチームがあるのではないかと疑われたものの、それ以上踏み込んでは次に破滅に追い込まれるのは自分だ。と恐れ、伝説のチームの噂だけが残るようになった。




 実際のところ、その存在を否定しないのは祐作の戦略である。


 デマとはいえ、大きな影響力を持っているものは活用しようという考えのもと、肯定も否定もしていない。


 先程栞が話しかけた通行人は鷹司家のものである。


 鷹司家の人間はそこら中にいる。これも情報量の多さの一つと言えるだろう。特に栞の近くには常に20人以上の関係者が警護にあたっている。


 栞自身は自分が警護されていることを知らされているが、3人と伝えられえている。その3人には栞と3人の間で事前に決めてある目印をつけることで判別をしている。


 これも祐作の配慮であり、心配させないように。との彼なりの気遣いなのである。


 実際のところ10年前、情報を集めていたのは彼らである。もし、10年前について嗅ぎ回ろうとする記者などがいたとしても問題ないのだ。


 誰も、数万人単位の組織化がなされているなどと思わないのだから。


 







 

 デートは暗くなる前に解散することにした。


 朝はやくから栞を連れているので流石に疲れているだろうとおもったのだ。


 もう少し一緒にいたいという思いを込めながら、少し強く包み込むように手を握り直す。


 「?」


 あまりに突然握り直したので少し戸惑いつつも笑ってくれた。そのまま何も話さず、静かに歩いて数分。家に着いた。


 家の前にはムッとした表情をした祐作さんが立っていた。


 「あまりに遅かったから心配したぞ?」


 俺はその言葉にとても目を見張った。




 「えっと……今、4時なんですが……?」






 彼は親バカだった……






 栞とは彼女の家で別れ、帰路についていた。


 「見張られてるとは……」


 奏人は自分が監視されていることに気がついた。しかし奏人の周りにはそれらしい人物はおらず、名も知らぬ通行人が数人いる程度だ。


 しばらく歩き、奏人は反対から歩いてきた2人組の通行人とぶつかった。



 「「すみません」」


 お互いが真正面からぶつかったのでお互いのカバンの中のものが散らばってしまった。


 その瞬間、常人には気づかないような自然な動作で、奏人の手帳をあたかも自分のものであるかのようにカバンに入れた。奏人のその手帳にはさっき書いたとても大切な事が書かれていた。


 しかし、だからこそ気づかないふりをした。










 栞の護衛視点




 私は一般人を装い、常に栞様の警護をしている。


 小さい頃から、親の職業柄、鷹司家の方とか大を合わせることが多かったため、護衛にならないかという打診をもらった。


 護衛として成熟するまで約5年間。私はその界隈の中でもトップクラスの指導者からみっちり鍛え込まれた。そして、栞様に護衛として認識してもらえる3人の中のひとりにまでのし上がった。


 私は私が誇らしい。同僚たちは皆強く、優しい。


 その中で切磋琢磨していき、すでに常人の域はとうに超えた。



 今日、栞様は冷泉 奏人という人物と二人ででかけた。


 どうせ栞様に媚を売るだけの男だと思っていたが、そうではなかった。会話を聞いても表情を見ても、お互いとても楽しんでいた。しかし、彼はなにか抜けているようだった。



 栞様が厄介な奴らに絡まれてしまった。


 奏人という男はちょうどトイレに行っており、見ていない。しかし、こちらはあくまで一般人の装いだ。下手に手を出すことはできないし、通行人は心配そうな目で通りすがってゆく。


 今、この状況で栞様を助けられるのは私しかいない。


 そう思い動こうとしたときだった。


 「俺の彼女に手を出すな。」


 

 私は数々の名人からの殺気を受け、耐性がついているはずだった。


 彼から出てきた言葉にはそれらすら上回るほどの重圧と殺気があった。輩は失禁していたが、私も訓練を受けていなかったら同じことになっていたであろうものだった。


 そして彼は、残高を見せるだけで怯え、逃げていった。


 正直私にはあの男がわからない。楽しそうに談笑したかと思えばあの殺気。輩を怯えさせる残高。スパイを疑ってやまなかった。



 栞様か「尾行」と告げられ、私は「やっとか。」と思った。


 怪しい人物であるかぎり栞様には極力近づけたくない。そのためにもスパイかどうかはっきりさせなければいけない。



 私含めた5人で尾行は行われた。


 一人が対象の位置の共有。

 一人がこれから起きることの録画。

 三人で偶然を装った衝突と何らかの私物の確保だ。



 

 結論から言うと、作戦は成功した。実際私達は一度も失敗したことがない。そしてこれからも、だ。


 彼から奪ったのはメモ帳。メモ帳には暗号が書かれていてもおかしくはない。5人で慎重にメモ帳を開いた。





 5人がかりで人を付け回すのは良くないと思うよ護衛さん?

                                 冷泉 奏人



 





 「してやられた。」5人は皆状況が理解できていなかった。


 


 私達は……すべて見切られた上に完璧な演技に騙されたのだ。 


 その時私達は戦慄した。


 「「「「「化け物……」」」」」   

                        


☆評価いただき、とてもモチベが上がっております。

ぜひまだという方は気軽に押して貰えればなと思います。

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