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『友&愛~俺とお前~』  作者: のがみつかさ
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友&愛~『俺とお前』~第6話

 全国○万人の実話ファンの皆さま!おはようございます!…てか、ご苦労様です!朝早くからホント頭が下がる思いで一杯です!お有難うございます!さて、まずは先週から2週間ほど間が空いたので、おさらいから…!主人公の俺こと、のがみつかさは“阪神淡路大震災”で被災し地元へ帰郷するも“半日工場勤務、警備員面接、郵便局仕分けバイト”を経て愈々“未体験ゾーン”とも言うべき“薬局薬店(ドラッグストア)勤務”を体験することに…。また何か一波乱、有りそうで無さそうで…と言うよりは、“また何か変な事、遣らかすんでしょ!いつものパターンで”…的見方でお読みになられると蟻が鯛です!では出勤前の馬鹿馬鹿しい、お笑いのがみの“暇だね、アンタ!”劇場の始まり、始まり!皆さん、どうかお気をつけてお仕事に行ってらっしゃいませ―ッ!

         第6話『クスリ屋(?)鮮烈デビュー!』

        ※怪しい意味合いは御座いません!念の為、ハハハ!



 『フラワー・ファーマシー』なるドラッグストアでの面接は、実に呆気ないもので大体ものの,20分程度の会話形式で質疑応答がなされ、“結果は3日後に電話連絡にて…!”ってことで俺は即、店を出た。“う~ん、店の雰囲気といい、面接官の応対といい、中々感じの良い店で俺は殊の外、この店が凄く気に入った。こりゃ、案外自分に向いてると言うか、自身に最も適した仕事じゃないかなぁ!定年までしっかり働いて稼がなくっちゃね!”…なんて感慨も一入、独り悦に入る俺。実のところ、俺って毎度毎回新しい職に就く度にそう思っちゃうから始末に於けない。ハハハ!処置無し、この上ない。


 初出勤の決まった面接から4日後の朝、俺はいつも通りバリっと正装に着替え、またしても白々しく30分前到着を決めた。“できる男は、ここが違う!もう現場放棄しないぞ!”…なんてね!ところがどっこい!“誰よりも熱意がある所見せよう!”っと意気込んで出勤したのは良いものの、お店は閉まったまま、客は疎か、店員さえ人っ子一人見当たらない。それもその筈、お店が開くのは常に午前10時なわけで従業員はそれよりも1時間早く出勤する。…で、漸くパート従業員らしきオバちゃんがやって来て裏口から鍵を開け、二人揃って急いで控室に入室した頃はもう時計の針は既に午前8時55分を回っていた。それから更に1人、2人と続々店員たちが出勤して来る。


  まず最初にやって来たのがこの店で一番若くてカワイイ女の子。年は20歳そこそこ新人、織田愛子(おだあいこ)ちゃんの登場だ!顔と言い、スタイルと言い、愛嬌と言い、中々の美人ちゃんでR。よ~し、チェックその1!“隙あらば…いつでもお手伝いしますよ、作戦開始!”続いて2番目に出勤して来たのが、野郎こと、もろオヤジ!見るからに、いや見なくても明らかに中年のオッサンで眼鏡を掛けた狸顔の有働(うどう)先生!なぜ、先生って付くかと申しますと此の方、皆さん、ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、“薬剤師”…とまではいかなくとも“薬種商”なる免許をお持ちの専門家で給与面もフツウ一般の正社員らと違って案外、高い給料を貰っているとの事。だから一般の店員たちからも一目置かれた感じでそう呼ばれているのも十分頷ける。全く羨ましいと言うか、驚いたことに、この先生!資格手当が付く御蔭で毎月の給料が30万を下回らないどころか、下回ることは無いとプチ自慢していた。恐ろしい世界だけど、これが薬局界の常識なのだろうか?信じられな―い!


 因みにこの薬種商なる資格は、ある程度の実務経験と筆記試験合格がものを言い、おいそれと誰でも取れる代物ではないとも聞かされた。“頭の良い奴は本当に得するなぁ~!”の一言に尽きる。ま、でも薬科大学やら薬学部を出た薬剤師さんに比べたら言うに及ばず、上を見たらきりが無いのもまた事実である。“全く凄い世界だなぁ―!”って感心しきりの俺!そんな俺が唯一持っている資格と言えば、驚くなかれ!もとい、笑うなかれ!自動車免許のみだ。しかも普通免許一種で辛うじてオートマ限定ではない!どうだ、参ったか、皆の衆!ま、当時はマニュアル車しかなかったから当たり前と言えば当たり前なんだけど、取り合えずプチ自慢したくて言ってみました。深い意味はありません。どうぞ気になさらず、次の行へとお進み下さい。では本題に戻ります。当たり前ですが…。


 …でこの狸の置物が服を着たような(失礼!)彼は、何と出勤時刻が過ぎてもう10分経つというのにのんびり鼻歌なんぞ歌い乍ら余裕をぶちかまし、気にするどころか、気にする素振りすら一切見せず談笑。コイツ、中々できるな!大物?いや体格からしたら小柄でどう見ても人間には…?“○ちつてと!”野郎だ!どう見ても!


 やがて開店から2時間が経ち、時差出勤して、この店の支配人(?)ではなく、総責任者とも言うべき、杉田課長なる人物が現れた。実はこの人確か、先日この俺が面接で応対して頂いた方で長身で瘦せ型の如何にもどこにでも居るようなお兄ちゃん風って感じ。そして更に“如何にも”って感じの眼鏡を掛けた一見秀才風のお坊ちゃま!巷でよく言う天才、秀才にありがちな顔立ち、顔色は正に“貧弱ボーイ”その者って感じで、ちょっと…イヤかなり気持ち悪い。(余計なお世話だが…。)


 …で、最後の登場人物と申しましょうか、更なる出勤者は派遣社員で化粧の濃いバケモ…失礼!お姉さま風化粧品販売員の森さん…と多彩な顔触れが勢ぞろいした。もうこれで全員集合かと思いきや店内奥の更衣室で何やらゴソゴソともの音を立てている不審な男性を発見。当初俺は関係者とも知らず、てっきり怪しい奴だと思って自分から近寄って一声かけてみることに…。


 「あの~もしもし!何かお探しですか?トイレならその部屋の向こうですよ?」


って言う俺の肉声に反応した不審者モドキ野郎は、振り返り様この俺に向けてこう、はっきりと一言。


「あぁ!今日から入った新人さんね!この店の店長の水間(みずま)です!よろしく!何か分かんないことが有ったら何でもこの僕に聞いて下さい!じゃあ!」そう言うと再び作業を続行する彼。一方驚いたのはこの俺。「どーも失礼しました!」って即陳謝したものの、心の中で本音のつぶやきたちの言いたい放題が止まらない。ストレス溜まってのかな、俺って!♪そっと覗いて見てごらん♪×2


 『へぇ~驚いた!あんな気障(きざ)野郎がこの店の店長だなんて…店長なら店長らしくでんと構えてのんびり控室で煙草吸うなり、日経新聞読むなりしてりゃいいものを。何をそんなにちょこまか動き回ってそわそわしちゃったりしてんの?しかも白衣もつけず、ラフな格好しているもんだから余計にコソ泥かと錯覚しちまったじゃないか?俺の問いかけに振り向かなかったら恐らくその場で取り押さえ、店外へ摘まみだしてやろうと思ったくらい怪しい動きしていたぞ。ま、あくまでもそう思っただけの話です。実行する勇気云々については聞かないで頂きたい。…で、あの気障野郎、一体何を探していたんだろう?謎だ。う~ん、みすてりぃ!』以上心の声でした。ご清聴誠に有難う御座いました。店長には内緒ですよ、皆さん!


 そうそう、後で聞いた話に因ると水間店長は、実はこの日ある物を探してたみたいでその探し物が何かと言うと自分が普段から店内で使用している白衣が今日に限って見当らなかったそうだ。それもその筈、彼の制服を借りて着用してたのは何を隠そう、当事者たる、この俺なのだから当然見つかる訳が無い。とは言え、あの時この俺と面と向かって直接挨拶を交わした時に気付かなかったのかなぁ?しかもご丁寧にちゃんと白衣の胸辺りに店長の名札も付いていたんだからさ。そういう訳で持ち主が分かった以上、本人にその白衣を返すのは至極当然の話。俺は一応丁寧に事情話して改めて謝罪することに…。店長の水間さんは怒ることなく、ちょっとだけ苦笑いして俺から白衣を受け取った。一件落着!おっとその前に店長情報をもう一つ。実はこの方、俺より1つ年上で正に“超”が付くくらいド近眼なんだと…。納得!通りで…イヤに俺と違ってキラキラした眼をしてたなぁ!少女漫画風のお目目パッチリ、銀河系★★★!


 今回、何よりも一番腹が立ったのは、“Mr.薬種商”こと、狸先生で「あ!今日は店長休みだから良いですよ、この白衣着てても…!」だって!しっかり出勤してんじゃねぇか、この野郎!しかも店長が休みだったのは昨日のことって言うじゃない?「え?私も昨日休んでたんで、そこん所はよく分かりません!」だって…やれやれ!何考えてんだか、頭痛ぇ!ついでに頭痛薬も下さ―い!とか言って…!        

                                 (つづく)


 改めて読んで分かったことなのですが、“こんなにもふざけて書いてたのか、この俺は?”と思いつつ、今回の話は、事実8割、脚色2割だったことに気づきました。本当、もろ“そのまんま”って感じで「居た!居た!あんな感じの人!確かにあんな事やこんな事もあったよなぁ!」ってな具合です。じつは、じつわなんですよ!しょうもない洒落!(苦笑)愈々本日、2月最終回!気を引き締めずに楽しみ魔性!

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