剣術
昨日は柄にもなく夜更かししてしまった。
だがおかげで大量のポーションを制作することが出来たので良しとしよう。
中級×10薄緑 上級×10水色 特級×2緑
2つだけ色が濃いのが出来たが性能はどうなんだろうか?なんとなく薄緑よりは水色の方が効果ありそうだったが緑って苦そうだしな・・・・。
鞄に入れようと思ったが22本は流石に入らないことに気付き水色と緑を鞄に入れ薄緑はポケットに放り込んどくことにした
そして今日は”初心者のための剣術”を読みながら稽古をつけようと思った
初心者・・・俺にピッタリだな
まずじっくり黙読する・・・そして頭にイメージする・・・外に出・・・ああここ宿屋だから外は街裏路地で人はあまり来ないのだが、やっぱり広いところが良さそうなので森に行くことにした。剣と鞄持って
やって来ましたいつもの森に、いきなり実戦というのもケガの原因になりそうなので魔物も人も来なさそうなちょっと足場は悪いが開けた場所を見つけ、呼吸を整え向かい相手をイメージを保ちながら
鞄を置き剣を抜く構える
想像しながら斬る、斬る、斬る、上から下に下から右に右から左に左から上に、で繰り返し体をブレなくなったらスピードを上げ速く真っ直ぐな太刀筋を目指す。
じきにうっすら汗をかいてきた、勿論棒立ちではなく肩幅でどちらかの足を半歩前に出し剣を見るのではなく10メートルくらい先に視線を向ける。
1時間ほど繰り返していたらジッとりとした汗をかき握る手にも力が入らなくなってきた。
今まで片手で振っていたが両手だとこんなに疲れるのか、やっぱ基礎が足りてないのだろうか?
剣を手入れし鞘に入れる少し休憩する、そういえば疲れた時に水色飲んだらどうなるだろう?・・体がだるい中鞄を開け小瓶を開け飲む・・・・。
手を開閉させ立ち上がり軽く飛び上がる、軽い、力が戻ったことに驚く。疲れていると聴力まで落ちるのだろうか?再度修練を始めようとしたがそんなに遠くないところから戦闘音が聞こえてきたここ結構奥なんだが、・・・そういえば実践の手本を見るのも為になると書いてあったな。
荷物をまとめ近くまで見学することにした。
抜き足差し足忍び足・・・・木の陰に隠れ様子を窺う、敵はっと・・・なんだオーク4体か、冒険者は・・・3人、いや倒れてるの含め4人か。どっかで同じような光景見たな、あの時はオーガーだったがん?1体体格のデカいやつが居るな。
<オークリーダー>
オークよりも体格は大きくパワーもある、だがオーガーリーダーに比べれば能力は軒並み下がる
だがCランク相当って書いていあったはずだがなんでこんなところに・・・?
冒険者の装備見たら、あれ?こいつらDランクにも成ってない?ランクによって装備の質は変わるEなら鉄剣-5とかDなら鉄剣-1とかCなら鋼剣とかが基準になるが、あのパーティは倒れている奴以外粗悪品の鉄剣だその倒れている奴のは鋼剣みたいだが身なりから見るに貴族か?低ランクパーティ連れて何しに来たんだ?何か言い争っているが騒音で聞こえない、聞き耳を立ててみる
「おいこんなの聞いてないぞ」「オークリーダーなんてBランクが何でこんなとことに居るんだよ!!」
「知らないわよ!私が逃げる時間稼いでよ!!」「ふざけんなお前がこっちが近道って言ったんだろうが!!」「依頼人置いて逃げていいのでしょうか・・?」「自分の命の方が大事に決まっているだろ!」
なんだ偶然遭遇したのか。
ここら辺だとなんか有ったっけ?・・・ああ異常回復薬の材料があるんだったけキノコみたいな草、あの本に書いてあった気がする
仕方ない・・助けるか、幸いオークはこちらに背を向けている1体くらいなら楽に倒せそうだ。
鞄を見つからない様に置き剣を構え首めがけて一気に走る、俺の姿が見えた瞬間誰か知らんが「おいそこのお前、俺たちを助けろ!!」と大声と指を向けられその声に釣られオークが振り向いた。
その行動に頭を抱えたくなるのを抑えため息と「なんでやねん」と吐き停止した。
せっかく奇襲出来たのに、なんで居場所ばらすかね?4体とも振り向き棍棒を上げ襲い掛かってきた。
強い敵より馬鹿な味方の方がイラつくのは俺だけじゃないはずだ。
イラついていても始まらんむしろ誤認識してケガしやすい。
一度深呼吸して振り下ろされた棍棒を次々と避け、薙ぎ払うように凶器から逃げながらさっき練習していた剣技で倒そうと決めた、素手の方が強いのだがな
動きながらではあるが右から振り降ろされた棍棒を下から右に切り上げ胴に横一線入れる。
そしてよろめいたところに右肩と首の境目から左わき腹に一太刀浴びせ崩れ落ちる。
次激昂した1体が両手で棍棒を掴み叩き潰そうと振り下ろしてくるが、懐に飛び込み肘から先を切り落とし突き飛ばす、転がって起き上がれないようなので首に刺し。
残りは一気に掛かってきた力一杯に引き上げ振り落とす、もう1体も横にフルスイングさせただの人間なら一瞬で肉塊に出来る2つの1撃を何も無かったかのように首をかしげる。
左手で片方の棍棒を掴む必死に取り返そうと引っ張るオークだがビクともしない力を籠め握り潰す粉々になった木片が散らばる、その手で胴体を殴る中身が飛び散るが剣で細切れにする、最後のオークを見ると蛇に睨まれたカエルのように動かないその首と斬り飛ばす。
はぁーやっぱ剣は時間が掛かるな素手であれば4体纏めて消し飛ばせばいいだけだし、左半身に返り血を少し浴びたがこれだけの相手なら少ないほうだろう
さてけが人を手当てするか・・さっきの攻撃で割れていなければいいが。
1本割れていたな右ポケットに入れていた中の1本が。
剣をそこらに差し血を落とす、割れてないポーションを倒れている奴に飲ませる。
ちなみに苦いやつだ、もう1本傷口に直接掛けるうめき声を上げるが傷口は塞がった後は残っているがな
そして立ち尽くしている奴らに目を向けた、戦士3魔法使い1治療士1か一番ひょろっとしてるのが治療士だろうか?近づくとなぜか身構えられるが小瓶を渡したポーションとは別に作った試作品だが魔力をうまく使えない俺ではよくわからない、そう魔力回復薬・・・というか気水だがな。
恐る恐るといった表情で飲む、そして震え苦しみだすほかの仲間が揺さぶったり俺に罵声を放つがしばらくして震えが止まり立ち上がる、驚嘆した表情で両手・両足・体を確め仲間を一か所に集め範囲回復魔法を使う、そして治療士の表情は驚嘆と感激に変わり替わり浮かばせながら大声で笑っていた。
治療士の急な変化についていけてない仲間はポカンと口を開けたまま立ち尽くす、1人が正気に戻り異常はないか確認するが特に何もない恍惚とした表情で空を見上げている。
仲間の視線は俺に留まり困惑と激怒の顔に分かれた戦士であろう1人が掴みかかり「おいラルに何飲ませやがった!おかしくなっちまったじゃねえか!責任とれや!!」と叫ぶ、ほかの奴が引き放そうとするが突き飛ばされる。
はぁ?なんで怒鳴られなきゃいけないんだよ!!俺が助けなきゃお前ら全員あの世だっただろうが!
ちょっと実験しただけだろ、しかも成功だ別に悪くないだろうが。なんだ?仲良く死にたかったのか、あぁ? 片手で胸倉掴み返し持ち上げる、掴みかかってきた戦士も相手の異常さは分かっていたが片手で自分が持ち上げられるとは思っていなかったようで慌て暴れるが腕を伸ばすとこまで伸ばしそのまま近くの木に向かって投げる。
結構でかい音が響くその音で気を取り戻したラルという治療士が慌てて戦士に駆け寄って魔法をかける。
それを見てから刺さっていた剣を抜き鞄を取りに戻り担ぎ不機嫌なまま帰る
次の日からは裏路地で練習するのが習慣になった。