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ギルド

皆伝を受け取った翌日俺はテッカ国テッカ町を出てアルキメスに向かった。

出発する前にレギスさんから人間国のギルドマスターへの推薦状を受け取り固い握手を交わした。

親方はあの後どこかへ出かけ石でできた墓標?の小さい版を渡された、それには親方の名前が彫られていて「わしはいつもお前と共におる安心して旅立て」と言い押し付けるように持たされた。


見送りは2人だけだったがこの世界に来た時には誰にも見送られずに来たことを思い出し苦笑した、こんな奴の見送りに来るだけありがたいと思わなければ。


そして昼前には町が見えなくなる場所までたどり着き、そのあとは振り返らず歩き続けた。












そして3日目の朝目的地に到着した



アルキメス王国


人間が治めている国。

人口はこの世界で一番多い特産は特になく広い分野の品物が流通している。

テッカ・エルダー国のことをあまりよく思ってはいない。

奴隷が存在する。


約1年半ぶりに戻ってきたがこの国ってこんなにデカかったのか・・・。

俺の住んでいた市と同じくらいの広さがあるだろうこれ。

中世ヨーロッパに近い街土や木で出来た建物たまに頭上を人が飛び抜けていく・・・ハウ〇の動く城の街並みって言った方が分かりやすいか?


ああここは通行料取られなかったよ?消費税は取られるようんだが


商店で串焼きを買い適当にギルドを探す、広くて分からん広場に地図があったが現在地どこだよ・・。

人に聞くのもなあー。

適当に歩いてればそれらしきとこに流れつくだろうし散策しながら2時間ほど彷徨った



<アルキメス国連合ギルド>の看板を見つけ中に入った思ったよりも清潔な室内だった。

昼時だから人が多いのは仕方がないが・・・多すぎないか?入り口から受付までずっと列が出来てるぞ?

これが都会・・・とか思いながら特に急用でもないし軽食でも食べることにした。

ハムサンドが安かったので買い壁際で食べた。1時間もすれば人も減りさっきのは何だったんだって思うほど静かになった。

食べ終わったので受付に並び用件を告げた。

まあカードの変更手続きみたいなものだテッカで登録してもらったこのカードここアルキメスでは使用不可で代わりに大体同じランクとして再交付を受けなければならない、とレギスさんが言ってたような気がする


前の人の用件が済んだようで品物を持って出て行った、そして受付の女性に声を掛けられた



「いらっしゃいませ本日はどのようなご用件でしょうか?」


爽やかな笑顔と共にどこかの猫女とは違ってな!


「カードの変更手続き?をしに来たんですが出来ますでしょうか?」


これ日本語的に合っているだろうか?いやここ日本語通じないんだけどね。


こちらの言いたいことは分かったようで笑顔で


「ギルドカードの変更手続きですね?再交付という形で銀貨1枚戴くことになりますがよろしいでしょうか?」


お、おう 銀貨持ってただろうか・・・・。いやさっきのハムサンドで使い果たした気が・・・。

財布を見たが銅貨と金貨しか入っていない。ん?通貨の話してなかった?


1銅貨が100枚で1銀貨それが100枚で1金貨それが100枚で1白金貨となっております。銀貨1枚で一回の食事代位かな?あっちと物価が同じならだけど。 円で言うと1銅貨で10円位。


こちらの反応を伺っていた受付の人が半目になってきた


あ やべこんなとこで通貨の確認してる場合じゃなかった!急いで財布に手を入れ金貨を机に置く







・・・・・・・・あチゲェこれ白金貨だ・・・・。








置いた後に気が付いたこれ白金じゃねえか!!焦って白金が入ってる隙間に手を入れてしまってた。

不味い・・・受付の顔が固まってる、そりゃあ千円ですって言って千万ポンって出されたら固まるわ・・・そーーっと白金に右手を伸ばし摘み財布に戻そうとした手をガッシリ掴まれた。



ゆっくり目で掴まれた手を辿っていくと目の前の受付嬢と目が合った満面の笑み。

顔が引き攣る、力を込めて手前に引くがビクともしない。

オイオイ何だ?この怪力女?いや不注意にも白金出したこちらにも責はあるのだが人の物だろうさっさと放せよ!ったくどういう指導受けてんだ?仕方ない最初から出しとけばよかった! レギスさんからの推薦状を左手で鞄から取り出し机に叩きつけた。


バン!!


その音にびっくりしたのか受付嬢は一瞬力を緩めその隙にスッと財布に戻し代わりに黒ずんだ銀貨1枚を出した。でかい音を立ててしまったので何人かの男性職員が集まってきた


「オイ今の音はなんだ?ああん?」「てめぇ俺たちのメイちゃんに手を出そうと・・・お?」「メイちゃん今日も可愛いよスーハスーハ」


おい・・特に最後こっち見んな


「いえ ちょっと変更手続きをしていただけなんですけどね?お騒がせしてすいません。それとちょっと聞きたいんですが、このギルドの職員指導は誰がしているんですか?さっきのはみたいのは不愉快なんですが?」


そう男性職員の方に向かい言った。一人目の男性職員が受付嬢の方を見たら、冷や汗垂らして顔が固まってるよさっきは無表情だったけどね


ついでにもう一言言おうとしたところに階段の方から女性の声によって妨げられた


「うちの部下が済まないねその子の家はいろいろと問題が遭ってね気を取り乱してしまったみたいだ。まぁそんな額だと並大抵の者は今と同じ反応を起こすよ?」


そちらを向くと40代位のおばさんが歩いて来た、なんか睨まれたような気もするが睨み返す・・・イカンイカン獣人族方式の挨拶をしてしまった。

ガン付けられたからし返すってどっかの昔のヤンキーだと思い苦笑しながら


「こちらの不注意で面倒ごと起こしてしまってすいません。今日はこれをここのギルドマスターに渡してカードの手続きをしようとしていただけですから」


一言だけ謝罪し机の叩きつけた推薦書その偉そうな女性に渡し用件を言った


「ここのギルマスは私だがこの手紙は・・・レィ・・レギス!!」


ボソッと何かつぶやいた後絶叫が響いたそして紙を食い入るように目をがっ開いてわなわなと震えている


レギスさん・・・一体アンタ何したんだ・・・?


一通り読んだのか折り畳み額に大粒の滴と笑みを浮かばせそれを内ポケットに・・・ってそれまだ使うかもしれないんだよ!返せよ!?


おい男性職員こっち見んな


「事情は分かりましたそれではカードをこちらに渡してください」


睨みながら言われても渡す気起きないんだが・・・?・・・仕方ない戦闘力のところだけ非表示にして渡した、一応個人情報だからな。


一瞬気に食わないっていう表情を見せたがそれはこっちの自由だ


面談か何かするのかと思ったが適当に待っていればいいらしい楽だからいいけど?


それから20分程経ったらあのギルマスが青色のカードを俺に渡してきた、それを見ると





名前 俵 侑汰

種族 人間 性別男

Fランク

戦闘力 10 (480)

属性  なし (気)

パーティー名 なし

スキル 武器生産・筋力UP



あれおかしいな何で非表示にした戦闘力が数値化しているんだ?しかも低い、数字だけ見ればそこらの農夫とかの方が強そうだな。


ランクが☆からアルファベット表示になったのか?それより・・・Fって低くないか?☆3って珍しいほうだと聞かされてたんだが。ABCDEFGHIJのJからスタートとか・・?



ふと依頼板の方に目を向けたがFより下の依頼が見当たらない

不思議に思ってギルマスの方を見たら・・・ニャニャしてだよなぁ ウゼェ手紙読んだだろう?何でまた1からやんなきゃいけないの?あ?もう再発行出来ません・・・?フザケンナヨあ?何書いてあったんだあの手紙



周りの冒険者もクスクス笑っている奴がいる戦闘力200かそこらの雑魚共が。

ああこいつらグルか一々人をイラつかせるな?まあいいかあっちで少しお金貯めたし当面は薬草採取でも問題ないだろう。

別に強さを求めている訳でもないし金は欲しいがそこまで意地汚いわけでもないし、私情で適性審査もまともにできない奴らなど信用できないしなんかあっても俺は知らん、力が無いフリでもしていればいいか








こうしてまた薬草採取の毎日を送るのだった


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