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初めての依頼

テッカ町から北西に3キロほど歩いたところに薬草の群生地があるようなのでそこに向かう。

とくに何もなくその場所まで来たが「おい薬草ねえぞ」と呟いてしまった・・・いや見た目が三つ葉のような形で手のひら位ある草だから見分けがつかないとかという意味で言ったんじゃなく、テニスコートほどの開けた場所が・・・芝刈り機とかでざーっと刈ったような跡があり一本も生えてないんだよ。


誰だ!全部かっさらったやつ


ここ以外群生地知らねえぞ


別に今日中に終わらさなければならない訳でもないが薬草摘むだけで1日か・・・

適当に歩いて生えてないかな?


あ、ここ森ね草原から森に入ったところだが地元の山に入った時と同じ感じだな適度にひんやりして気持ちいい、薬草摘みって人気ないのか?

全然人と会わないんだがそれにしてもあれ全部持ってたやつ見つけたらカチ殴ってやろう

山菜取りとか行ったら分かるだろうけど残らず採り尽したり根ごと取ったりしたら枯れたりして次の年生えてこないんだよ。

年寄りでも平気で持っていこうとするから驚かされるは、身内では居なかったが。・・・んなことはいいか、適当にあるいているが一向に見つかる様子がない、あったのは無残に荒らされ毟り取られた薬草の残骸だけ、少しずつイライラ度が溜まっていく


それから2時間さまよい続けようやく森のはずれにあった10本位生えた2つの株を見つけその内2本残し森を後にし町に帰る







結構奥まで来てしまったのでギルドに着くまで1時間ほどかかってしまった。

左手で薬草2束握り中に入るいつものように賑わっていたが受付に人だかりが出来ていた、何事かと思い近づいたら獣人小太りひげ男がカウンターに山盛りになった薬草を見せびらかし周囲に自慢していた。

その周囲と鑑定していた職員も感嘆の声を上げちょっとした騒ぎとなっていたのだ


「計薬草298束確認されました。よって298銀のお支払いになりますよろしいですか?」女性職員が鑑定し終わり結果を小太りに告げたが薄ら笑いを浮かべたまま


「このエルダー国子爵家カール・ディブ様が取ってきた”上”薬草がそんなに安いわけなかろうが私に嘘を吐くとどうなるか分からぬのかな?」と言うと周囲に紛れていた手下?が職員に剣を突き付けた。

周りの者で「それただの薬草だろ!」とか言ったやつが居たが手下に胸倉掴まれおとなしくなった


「まだ分からぬのか私に刃向かったものがどうなるか?」いやらしい顔で女性職員を嘗め回すように見ていた

周りが男性職員が治めようとするが屈強な獣人の手下に阻まれオロオロするばかりで、周りの冒険者も酔いつぶれている者や無視を決め込んでいる者もいる。

特に子爵という言葉が発された後は誰も仲裁に入ろうとはしない。

子爵だと貴族だよな別の国で身分を誇示し脅迫紛いのことをしていいのか?いやこの世界生まれじゃない俺がどうこう言える問題じゃ無いが・・・さっさと別の職員に鑑定してもらおうと横のカウンターに薬草を2束置き待ってればよかったものを「すいませーん」と声を上げたのがまずかった。


横からデブの声か聞こえた

「おい、貴様人間の風情が私を差し置いて前に出るとはいい度胸だな?」横を見るがこいつホントに獣人か?ゴブリンの亜種って言われた方がピンとくるんだが?まぁ無視を決め込むことにしたが・・・うるせぇお前の偉業とか爵位の偉大さとか知らねえよ関係ないし。

わざわざ別の国に来てそんな自慢事触れ回ってるのか?すげー自己中だな、まだ鑑定されないのかよこのデブさっさと出てけよ後がつっかえてんだよ、あ?俺の薬草どこで取ったか聞かれたが無視だ無視


「貴様私を無視しおって・・・?その”上”薬草はどこで手に入れた!!下民風情が私から物を盗むとは容易に許すわけにはいかなぬ」


てめぇから取ったんじゃなく自分で採取したわボケ!!あ、俺の薬草!今日のご飯代!


後ろに居た手下に俺の薬草を掴み取られ山の上に投げ入れられた


デブを睨み付けたが飄々とした口調で

「おおやはり凶暴な動物だな人間は貧弱な癖に、自分らこそがこの世界の支配だ、などのほざき回っているゴミ共だお前らに生きる資格などありはしないのにこうしてノウノウと私達の視界に入り込んでくる。

実に不愉快だ、おい貴様そいつを殺せそうすればさっきの無礼は不問にしてやる」


先ほどまでとは違いところどころ賛同する声も上がり最後に鑑定していた女性職員に声を掛け俺を殺せと手下が持っていた武器を投げた。

するとそれを掴み構え、こちらに目を合わせた・・・・目が据わっている。


おいおい・・・冗談じゃない何も悪いことしてないのに殺されるってアリかよ!?クソったれが!!


命の危機を感じ逃げようと扉に向かって走ったが途中誰かに肩を掴まれその一瞬に気を取られ痛みと共に胸から赤い物体が突き抜けているのを見て目の前が真っ暗になり倒れた。




どいつもこいつもふざけやがって・・・!


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