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閑話1.1 見習い兵士1.1 アルキメス編 2

私はライガイ、農村で三男坊として生まれ昨年アルキメス王国第13番隊に入団した見習い兵士である。


案の定、昨日は眠れなく朝の修練に遅刻するとこであった、危ない危ない入団初日からの皆勤記録が失われずによかったと思う。


第13番隊には見習い兵士が100人余り所属し、午前の内に城内の清掃・調理場での下拵え・使女と衣類の洗濯・草木の剪定などの雑用を月割で行い、それをこなしてから朝食を摂るように決めつけられている。


国隊は第1番隊~第13番隊まで存在するが、第10番隊以降は私の様に年が若い者か入団して5年未満が所属し、功績を挙げるか長年勤めることにより番隊は上がっていく、ちなみにこの国最強は一番隊隊長ではなく近衛騎士団団長レイバン・ウィル様で長年王家に仕える大貴族様だ。


その後昼食まで各自の自由時間が与えられ教養を得たい者は座学を、体力を付けたいなら修練場が解放されている間に特訓を、手に職を付けたいも者は各持ち場の責任者のところで手伝いをするようになっている。


え、私?私は土魔法が使えるので書庫で土魔法の辞書を読むようにしているな、魔法書は貴重なので持ち出しが出来ないのである、魔法を確めたい時は修練場に行くこともある。


その後は、時間があれば使女の休憩部屋で茶を飲みながらおしゃべりなどを・・・痛っ・・おい誰だ今石を投げたのは!?


気のせいだったか?そういえば今は自室で自重トレをしているのであった。



昼食をなるだけ早く済ませる。

いくつかの番隊は他国や国境警備・主要都市に駐屯して居るがそれでも5、600人の兵士が一斉に食事を摂ることになるので番隊の低い者はあまり居座ることが出来ない。

それに昼食は軽い食事が多く午後の修練の時戻さない様にとの心使いだろう。

私も何度が戻しかけたことがあるのでな。


さて午後の部は準備運動に始まり地獄の特訓が行われる、慣れるまで個人差はあるが1年ほど続ければ嫌でも体力と根性が付く。


ほら丁度10Kgの重りを付けた者が倒れている・・・あれ?見たことのない顔であるな。

番隊全員の顔と名前を覚えている訳では無いが、同世代位は話もするし打ち合いで試合もする。


私は彼が気になった。


ここらでは黒髪は珍しいが、それだけであって居ない訳でも無いし、知り合いに同じ髪色の者も居る。

だがなぜか気になった。


勇者召喚の翌日に入団する時季外れな者居たものだな、いや別に嫌味を言っている訳で無い。 

ここには家庭の事情で軍に放り込まれた者も少なからず居る、私もその一人だからな。


いつもの地獄が終わり木刀に重りをつけた物を渡され各自で打ち合う時間が設けられる。私はさっきの彼の傍に行き「手組相手になって貰えないか?」と聞くと「ああ、よろしく頼む」とかなり疲れていたようだが返事はあった。


彼は私より握り拳1つ分ほど背が高かったが、鍛えている訳では無い様で細身という印象だった。

入団初日で木刀も振ったことが無い様で、基本の型を一通り見せ手足の動かし方を細かく指示したら苦い表情を作っていた。


私の悪い癖だ、型を習うなら鏡写しの様にキッチリカッチリしていないと気が済まない。


それはそうと今まで空いていた横のベッドに彼が住むことになった。

私が入団してからずっと一人だったので仲間が出来たことをうれしく思う。


これからは2人で自重トレを行うことにしよう。


彼は少し嫌そうだったが気のせいだろう!


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