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神代勇人は懇爛常態!  作者: 忍龍
泥をまさぐる(仮題)
79/144

Ex

「八割強だ、もういいんじゃないのか?」


「……そうだな、だが今のところ港周辺をうろつくばかりだ」


「ああ、陸地での滞在が長くても四・五日」


「その滞在も港を大きく離れるわけじゃない、もっと内陸に居る時を狙わないと、何時離陸するか分からんのではな」


「そうだな、……実際、発動から効果が出るまでどのくらい掛かる?」


「……術の発動自体は一瞬だ、そこから充分に汚染が浸透するまで数日」


「その間に逃げられる可能性があるワケか……足止めが欲しいな」


「女はどうだ」


「無理だ、片時も離さんよ」


「もう一人いるだろう」


「……あの娘が奴の枷になるかは分からん、奴が抱えている女の枷にはなりそうだが、それだっていざとなれば置き去りにする可能性がある」


「少しばかり似た男が途中から加わっただろう、ほら、血統書付きが」


「ああ、そういえば航路をそのまま乗り継げば男の国のある大陸にも寄るな、確か位置は大陸中央近くだっただろう、港まで軍船を使ったとしても数週間の距離、ちょっとやそっとでは離脱できん筈だ」


「そうだな、それにその隣の国……確か遺物の国だったろ」


「ほう……ちょっと潤してやったらどうだ」


「それはいいな、少し余裕が出来ればすぐに他所に眼が行く国だ、血統書付きならば郷里で問題が起きれば戻らざるを得まい、元々戻るのだとすれば尚良い、留まって対処に当たることになる筈だ、途中一行から別離する予定だったとしても既知の仲として助力を請うことになるだろう、なかなか良さそうな案だな」


「ついでに念入りに流布しておくか、あの手合いには やはり至近距離で囲うのが一番効く」







*** *** ***







 俺の名前はランヴェルド、前世地球人でラノベ的に言うと俺TUEEEEE!! ……に、なれれば良かったんだけどな

 世の中ってのは上手くいかないもんだとつくづく思うわ、クソが


 前世の俺は天乃流星っつー名前で地球人としてなかなかにハイスペックなイケメンだったんだが、今世では大幅にダウングレード!

 顔面偏差値は勿論のこと知力も体力も血筋も並仕様、チート? ナニソレオイシイノ?

 いや、体力面や顔面レベルなんかは物理的要因で仕方がないと諦めもつくけど知力まで低下してんのはどういうことだよコンチキショォォオオオオオ!!



 ※物理的っていうか遺伝的要因だろソレ、カッコワライ



 オマケに前世の概念が邪魔して庶民ですら使える超初級魔法ですらつかえねぇとかマジウケル、笑うしかねぇわこれアハハハハハハ!


 それでも、いくら前世ほどの知力は無いとしても、俺には四則演算という強みが……とか思っていた時期が俺にもありました

 おい、何でファンタジーの世界で微分積分とか習わせる学校があんだよふざけんなテメェエエエエ!!


 ……っつーワケで、とてもじゃないが文官で身を立てるのも厳しい状況で手っ取り早く身の安全と食い扶持を確保するために農民になろうとした……が、貧しいながらも男爵家三男という身分のせいでそれも許されず、何コレ、俺ツムの? ツンじゃう??



「あぁ~……クッソクッソ」


「マスタ~っ、あのお客さんまたぁ……」


「まぁまぁ、あのお客さんはああやって呑んだくれて管を巻いてるだけでこっちにはちょっかい出して来ないから、ね? ね?」


「えぇ~……でもぉ~……あたしぃ~襲われちゃったらって思うとぉ……怖くってぇ~っ」



 うっせ、聞こえてんだよ、たとえ前後不覚になったって誰がテメーなんか相手にするかブース!!


 ……クッソ、とりあえず現状では、何とか国外で大量募集してた兵士に志願して飯と寝床はどうにかなったが国(実家)にゃ帰れねーし、ずっと若いわけでも健康なわけでもねーからこんなんいつまで続けられっかわかんねーし

 ……っていうか戦争始まりそうなんだが、どうする俺


 いやそりゃ最初から国外からも兵士募集してる時点で怪しいなぁとか、でも選択肢が無かったっていうか!


 っつーか、そもそも前世からついてなかったんだよクソが


 ある時 駅のホームで突然どっかから声が聞こえて、選ばれし者よ~みたいなこと言われて、当然悩むことなくすぐさま返事したっつーのに召喚寸前に起こった刃傷沙汰騒ぎで俺にぶつかった別の奴が消えるし


 あれ どう考えても俺の代わりに異世界に呼ばれたんだよな?

 いいのかよアイツ ぜんっぜんイケメンじゃなかったんですけど! 見るからにモブ顔だったんですけど!!

 しかもそれ以降 一切の音沙汰ねーし、どうなったんだよあの後?!


 俺の目の前で俺に成り代わって消えた奴が次の瞬間また現れたから、どういうことか問い詰めようとしたらアイツ刃傷沙汰騒ぎの関係で警察に連れてかれちまうし


 出てくるまで待つか、ってウロウロしてたら自意識過剰オンナにストーカー扱いされて、でも貴方みたいにイケメンだったら一回くらいいいわよ、とか寝言は寝て言えや、っつーか鏡見ろ鏡!


 自意識過剰オンナから逃げる途中で階段から落ちて死んだんだよクソが!!


 あぁぁ、どうすっかな、マジで? マジで始まっちゃうのかよ戦争……

 別に生まれ育った故郷でもねーから滅びようが何しようが何とも思わねーし見切りつけて逃げたいんだが、ここのツケも含めて兵士の給料から出てるし、ヘンな腕輪着けられてっから遠出もできねーしナニコレナンナノコレ、逃亡防止かよ?!


 あぁ~クッソクッソクッソ!!

実は彼はこんなことに……ということで最初は"天乃流星の偽心暗器"というタイトルで予定してたんですが、なんかコレジャナイ感が強くなりまして、彼は主役ではなくなりました(勿体無いのでこんなところに詰めてみました)


ところで章題ですが……orz

どうしよう、ほんとどうしよう……何も思い浮かばない、仮題の方も浮かばず溜まる一方……うぉぉ

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