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神代勇人は懇爛常態!  作者: 忍龍
ゆっくりと沈む(仮題)
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……PCが今にもご臨終しそうですorz

ここ数日で突然のエラー→強制終了の頻発、取り敢えずメモリ差し替えて様子見中ですが、原因がメモリじゃなかったらまさかのマザボ……


もし予定通りの更新が無かったら、ああ召されたんだな、と思って下さい……ぅぅぅ

PC以外にネット環境無いもので(あと新しいの買うための先立つものが無いもので……!)

「その……額の眼は、スピカ殿を助ける為に、ということだが……」


「……千里眼が欲しかったもので」


「千里眼? しかし、土の能力というのは聞く限りでは千里眼と同じもののように感じられるのだが」


「千里眼にも色々ありますから、……わたしが欲しかったのは不可視のものを見る眼です」


「不可視……」


「というと、魂や術の構造、そういった系統か」


「はい」



 勇人が新しく裂きイカのパッケージを開け、それぞれに配った

 会話の内容は大分シリアスだが、裂きイカはその総てを台無しにしている

 次にざらっと木製の大きな平皿の上に新たにキャンディ状に包装した徳用チョコも大胆に開ける、他にも色とりどりの飴や様々な形状の煎餅などを次々に開け、これで甘いものとしょっぱいものの罪深い無限ループの完成だ



「義母が心置きなく浄化の力を譲れる長命種の土の能力者を探したかったので」


「……なるほど、元々長命であれば気兼ね無く……ということか」


「あ、ではわたくし達を若返らせてくれたあの力は、スピカさまの為のものだったのですね」


「そうです」


「しかし、スピカ殿はそなたが能力者だということを隠していたのだろう? 自らそなたに力の使い方を教えたとは思えないのだが」


「勿論 義母から教えてもらうことはできませんでした、ですから神属……ルディナ教に入信しました」


「まあ……反対されたのでしょう?」


「されました、一応 義母を安心させる為に能力者であることを隠した上で一般教徒としての入信、でしたが」



 それでも不安そうな顔をしていたことを、今でもシリウスは覚えている



「……それでは力の使い方など教えを請うことは出来なかったのではないか?」


「直接教わることはできませんでしたが、力の使い方とは秘匿されるようなものではありません、能力者でない者が教わったところで意味を成すものでもなく、力の使い方は寧ろ覚えなくては周囲に弊害が及ぶので兎に角覚えることが最重要ですから、誰憚ることなく人前で口にします」


「なるほど、それを聞いて覚えたということか……」


「能力の使い方や魔属の処理に有用な体術などを粗方覚えた後、わたしは大陸を出ました、あの地では定期的に大規模な浄化を行うので千里眼を得る程に進化する前に処理されてしまいますから」


「外の大陸へ……するとアーシャルハイヴになったのは、閲覧魔具を目当てに、ということなのだな」


「どういうことですの?」


「過去の依頼、現在請負人を待つ依頼、それらに関するあらゆる情報は階級に応じて開示される範囲が大幅に異なる、より多く詳細な情報を閲覧する為にはより高い階級へ、そうすれば過去に討伐された千里眼を持つ魔物が出現した場所や個体の強さ、現在討伐を待つ魔物の中に千里眼持ちが存在すればその情報、そういったものを知ることができる」



 アーディグレフの言葉を肯定するようにシリウスは頷いた



「まあ……、でも今 額に眼があるということは、なんとか必要な千里眼を持つ魔物を見つけることができたのね、見たところ怪我の痕も無いようで安心しました、随分と苦労したのですね、大変だったでしょう?」


「魔属の支配階級個体……俗に魔王と称されるものの中から千里眼を持つものを探して奪い取りました」


「まおう……」


「魔王にもピンからキリまでありますが、千里眼が目当てでしたから強さはよく分かりません、ただ当時のわたしは今とは比べ物にならない程に弱かったので、魔王と言っても恐らく最下位程度ではないかと」


「いやお前、当時既にアーシャルハイヴじゃん」



 そんなものに挑んだのか、と顔を青くした祖母を安心させる為に大した魔王ではなかったとあからさまなフォローを後から付け加えるシリウスだが、勇人のツッコミにより効力は半減した



「兎に角 以前よりも見えるものが増えた関係で、幾分か能力を強化することができました、それによって癒やすだけでなく劣化した肉体をある程度元に戻すことも可能になりました、棚から牡丹餅と言えるでしょう」



 ボタモチが何なのかは分からないが、まあ兎に角 魔王云々は既に終わったこと、孫息子は元気に自分たちの前にいる、そうなんとか自分を落ち着けた夫人だが、ふ、とあることに気がつき恐る恐る口を開く



「あの……ねえシリウス、スピカさまは寿命で亡くなられたのよね?」



 その先を濁す夫人の問いに、シリウスはやや重く口を開いた



「……義母は、成人した後の神属でしたので、夫と子供がいました、その彼らの元へ逝きたい、……と」


「……そうでしたの」



 結局、スピカの反対を押し切って神属したものの、シリウス自身の一番の望みを叶えることはできなかった

 けれど、彼女は安らかに逝き、その望みは確かに叶えられた


 ……だから、寂しいが、哀しいことではない



「あっ、そ、そうだわ、カミシロさんとの馴れ初め話しを聞かせて欲しいわ」


「………………ェ、…………………………………………ナレ?」



 全くの予想外からの変化球……というかデッドボールに、勇人の時は止まった

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