表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神代勇人は懇爛常態!  作者: 忍龍
吾身を貶め、喩え無垢なる命であろうとも……
1/144

00

見切り発車で始めてしまいました、とりあえず木曜と日曜の夜八時に週二回の更新予定ですが、現在のストックでは五週間で尽きますorz

ストックは随時足していきますが尽きたら不定期更新になります、宜しくお願い致します。

「……あの眼だ」


「眼だけ? 額のアレか?」


「いや、全部だ、"アレ"から受肉している」



 女が二人に、男が一人

 三人連れ立って市場を回る姿を遥か遠くから望遠機能の付いた魔具を使って観察する数人の姿があった



「涙ながらに慈悲を乞えば杭になってくれそうか?」


「アレはそういう性質じゃないな、穏便には無理だろう」


「しかしあれほど高品質の素材は今迄に無い、見逃す手は無いだろう」


「まぁな、それに杭は多ければ多いほどいい」


「……杭としての価値は著しく下がるが最悪殺しても構わんだろう、あれほどなら下がったとしても杭としては充分以上だ」


「しかしアレは簡単には死なんだろう、あの属性というだけでも破格なのに眼だけとはいえ受肉までとなると首を刎ねたくらいでは恐らく死ぬまいよ」


「勉強不足だぞ、あの属性だからこそ致命的な弱点がある、押さえ込むことは可能だ、首はお前が言うとおり死ぬ前に胴と繋がるだろうが多分若干の間がある、繋がる前に脳天を狙え、それで済む」


「弱点、あったなそういえば、ならば仕掛けるには少々時間が要るぞ、この市でした買い物らしい買い物といえば道具屋と食堂に古着屋だけで食料の類いは無い、恐らく船に乗るな、早急に乗る船の各寄港先にいる仲間に連絡をとらなければ」


「しかし楽観的過ぎるぞ、"アレからの受肉"だ、はたしてどこまで通用するか」


「大規模な下拵えが要るが不可能じゃないだろう、首については確かに繋がるまでには間があるだろうな、だがそれならその間になんとか杭になっていただこう、殺さずに済むならその方がいい」


「まぁその辺りは臨機応変にだな、最後に選択できるだけの余裕があるとも限らん、あまり拘ればこちらの身も危うい、目的も果たせず全滅ではただの犬死にだ、例え全滅するとしても目的だけは何が何でも果たさねばならん」


「"アレ"一体だけで恐らく杭としては充分なんだがなぁ」


「ぼやくな、俺たちの世代で無理でもいずれ誰かがやり遂げてくれるさ、それに案外と早々に俺たちが"アレ"と戦り合うことになる可能性もあるかもな」


「それはそれでいくら準備しても心の準備はできそうもないな……」


「その場合必要な準備は死ぬ覚悟だけだ」


「……」


「……」


「……」


「……まぁ今回の杭が打ち込めれば今までよりも遥かに安定する筈だ、今はそれだけでもよしとして じっくりと段取りをつけて煮詰めていこうじゃないか、人手も大量に要る、かき集められるだけ集めないとな……ただ、目標はあの属性だ、連絡では暗喩必須を遵守、仕掛ける前に気づかれれば全て台無しになる」


「あぁ……暫くは寝不足だな」


「いつものことだろう」


「違いない」



 魔具の向こうにはもう目当ての人物の姿はない

 けれど彼らの話し合いは夜の帳が下り、眼を焼くほどの朝日が顔を出しても終わらなかった

とりあえず、ストーカー目線で☆

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ