病は気から? 油断から?
御神酒で湿らせた手袋とかなら
幽霊さんを がしっ! って掴めそうな気がしますっ!!
柊弥さんの忙しい日々も終わり
1ヶ月ぶりの休日らしいです。
けど・・・
「柊弥さん、大丈夫ですか??」
「ちょっと熱が・・・」
「疲れたんですよ・・・ ずっと、お仕事だったし」
「終わって気が抜けたんだろうな」
「今日は、ゆっくり休んで下さいね」
「ありがと」
朝から、寝込んでいる柊弥さんを見ながら
自分に出来る事は何だろう? と考えてみたり・・・
「楽にしてあげますか?」
「どう言う意味でだ?」
「う~ん 体がふわぁ~って」
「まだ、やめておくよ」
よほどツラいのか、喋る時も瞼を閉じたままで
話す時もゆっくりです・・・
「ねえ、私の手・・・ 多分、冷たいですよ?」
「え?」
「頭の熱は取らないとダメですから・・・」
「まあ・・・ そうだけど」
ベッドに眠る柊弥さんの枕元に腰掛け
手を額に乗せてみる・・・
「どうですか??」
「冷たい」
「私は、熱いですけどね」
「それなら、無理するなよ」
「あはは 病人に心配されてしまいました」
「こっちは、幽霊に心配されたくないよ」
お互い、そんな事を言いながら
私は柊弥さんの額に手を乗せたまま暫く枕元に
座り続けていたり。
「あわ? 寝ちゃいました?」
「・・・・・・(寝)」
「おやすみなさい」
「・・・・・・・・・(寝)」
寝ている時も、少しだけ呼吸は早くて
熱にうなされているようです。
「夜までに良くならないかな・・・」
柊弥さんの額に、私は手を代わる代わる乗せて
少しでも楽になるように冷やしていました。
それから数時間後、再び目を覚ました柊弥さんは
不思議そうに私の顔を眺めております。
「どうかしました?」
「いや、幽霊なのに人間に触れるんだな?って」
「あっ♪ そうなんですよ♪ 」
「それなら首も絞められるな?」
「はい♪ 階段から突き落としたりも可能です♪」
「あまり嬉しそうに言うなよ・・・」
もうすぐお昼になる頃。
朝の体調よりは良くなっているみたいです。
「何か飲みますか?」
「ああ~ 少し喉が渇いたかな」
「冷蔵庫に烏龍茶とかありますよ?」
「・・・・・・まぁ、そうだよな」
「セルフです♪」
「分かってるよ」
流石に、冷蔵庫の扉を開けるくらいなら出来ますけど
コップにお茶を注いで運んでくるのは・・・
今の私では無理です(><)
結局その日の柊弥さんは、キッチンとベッドを何度か往復かしただけで
あとは、ずっと安静にしていた1日でした。
でも夜には、体調も良くなったのか
その日初めてのご飯を作って食べた様なので
体はひとまず大丈夫みたいです。
よろしければ、もう少しだけ
お付き合い下さいませ♪