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侵入者:世壊し《ヨコワシ》



『ギギギ……この世壊し(ヨコワシ)様が三流の欠陥品だと?』



 …………?



『雪女風情が……妖狐共の世界を壊した後は……』



 …………?



『グギギギギギッ!……もっと……最も強い力が必要だ……』



 …………。



『……チッ……少し傷を負い過ぎたな……』



 …………。



『ギギ……この世界は上手い具合に負の力が溢れ返っているようだな……』



 …………。



『……しばらく、休むとするか……その後、この世界を壊して……』



 …………!




 妖怪世壊し(ヨコワシ)の動向を探る為、近くに身を隠していたカオルとアイラは顔を見合わせた。



「(アイツ、世界を壊すとかいってるで)」


「(だねー、ここは逃……)」


「(早めに殺(や)っとくか)」



 アイラがこの場は逃げよう。そう提案しようとすると、カオルが殺る気満々にそう言った。


 そして戦闘モードと言わんばかりに、カオルは魔力銃(M4)を構え立ち上がった。



「(ちょ! ガチで言ってんの!? ちょい冷静になろう? あーもぉーッそれ締まってッ!)」



 状況が状況である。


 アイラはカオルを無理やり屈ませ、彼女に分かるように現状を説明し始めた。



「(カオちー? どー考えても世壊し(アイツ)はヤバイよね?)」


「(うん)」


「(なんか『世界を壊す』的な事言ってるよね?)」


「(うん)」


「(って事はめちゃ強な訳だよね?)」


「(そやな)」


「(下手しなくてもラスボス的な奴だよね? 世壊し(アレ))」


「(やろーな)」


「じゃー何で『殺(や)ろう』になるのッ!」



 状況が理解できているにも関わらず戦闘をしようとする戦闘狂(バカ)に、思わずアイラは大声を上げた。



「(ちょ、声デカイでアイラ……)」


「あ……」



 二人は恐る恐る世壊し(ヨコワシ)へ視線を戻す。


 ……この状況で相手に見つからない訳がない。



『ギギィ……何者だ?』



 漆黒の暗闇に大きな一つ目が浮かび上がり、その瞳にはカオル達の姿がバッチリと写っていた。





【世壊し(ヨコワシ)】


 元の名は『夜壊し』。元々『夜壊し』は神の使いであり、小さな光る毛玉であった。

 その内の1つが闇に取り込まれ、脱出を試みる際に逆に闇を取り込み現在の姿になったとされる。


 能力

 ・夜を自在に操り、夜と同化する事ができる。

 ・相手の能力(スキル・技)をコピーできる。


 現在のコピーした能力

 ・玩具生成 …玩具を思いのままに生成出来る

 ・バーニングフィスト …炎を纏った渾身のストレートパンチ

 ・必殺、幼児泣きわめきグルグル・パンチ …大声で泣き叫びながら、腕を振り回しパンチする。どこからか対象を非難する声が聞こえて来る…

 ・一閃 …一の字を画く様に斬り、斬撃を飛ばす

 ・狼牙狂奏拳(ろうがきょうそうけん)・古太鼓(こだいこ)  …拳で周囲の音に特殊な反応を起こし、衝撃波で相手を殴る攻撃



って言うか強すぎるよッ!




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