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「The World」高校2年生  作者: 馬詰ちさと
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高校2年生の日常


我ながら、上出来だと思ったり。

この、たり。は、してやったりの意味でもあるし、○○だったり、そうだったり、のたりだったりもする。とりあえず、私はたり。をよく使う。今は、とある美術コンクールに出す作品を作っていた。私は卓球部に所属する高校2年生。そして、その作品は、今さっき、完成したところだ。


「タイトルは?」

「うーん、、、。何だろう。夕陽かなぁ」


我ながら、ありがちかなと思ったり。夕陽の絵を描いただけだから、タイトルは夕陽でいいと思うんだけど、、、。


「無いかな。普通すぎ」

先生でも、友達でもないただのクラスメイトの姉である祐子は、美術部の部長である。


「はぁ、じゃあ何がいいんすか」

「なんで私が考えるの?あんたの作品なんだから、あんた考えなさいよ。これだから後輩は嫌いよ。すぐ人を頼ろうとして?どうせあんたも美術部ナメてんでしょ。やれ彼氏だ、やれ男だ、バカじゃないの!そんなんで賞取れると思わないでよね。甘くないのよこの世界は」


言っておくが、私はたまに遊びにくるだけの卓球部所属の2年生である。この女、祐子がどうしても私に絵を描いてくれと言うから、私は描いてるだけなのに、なぜ怒られなければいけないのか。私としては、妹づたいでも構わないからお礼をいただいてもいいくらいだ。この女(裕子)、まるで私が描きたかがってたから仕方なく協力してやってるかのような態度である。

顔はキレイなのに、中身で損するタイプ、、、またはマニア受けするツンデレというやつか。どうでもいいけど。


「、、、私のやること、もう終わりなんで、帰りますね」

「タイトルは?!」

「だから、夕陽で」

「あんた、、、」

「それ以上言うともう二度とあんたと口聞きませんよ。大体、協力してあげてんのは、こっちですから。男だなんだの前に、そういうの忘れないで欲しいんですけどね」


そう言って、私は勢いをつけてドアを閉めた。ムカついていたのもあったが、私はこの後行かなきゃなかないところがあって、急いでた。だから、少し、強い力でドアを閉めてしまったのかもしれない。あ、と思った時にはもう遅かった。



次の瞬間、窓が全部割れたなり。


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