番外編3
「~~♪ フフーン♪」
柊木ちゃんがご機嫌に鼻歌を歌っている。
「春香さん、その曲って?」
「えっ」
洗濯物を干している手を止めて、柊木ちゃんは静止する。
「し、知らない? 高校生のときに流行ったんだけど」
「……」
「知らないけど、知らないって言ったら春香さん傷つくかも!? の顔してる!」
よくわかったな。
その通りです。
「あんまりちょっと聴いたことがなくて」
ははは、と俺は苦笑いする。
「じぇ、じぇ、ジェネレーションギャップってやつだ……!」
「そんな大げさな」
「破局って、こういうところから亀裂が入ってくんだから!」
「そんな大げさな」
俺はもう一度同じセリフを言った。
「俺、音楽疎いほうだから気にしなくても」
「わたしもファンじゃないから聴き込んだわけじゃないけど、今のは知っててほしかった……それだけ有名なやつだから……」
膝を着いてがっくりと項垂れる柊木ちゃん。
「音楽知らない程度で別れるなんて、ないない」
「それだけ、心配してるってことっ」
>< ←こんな目で柊木ちゃんは叫んだ。
なんて可愛い人なのか。
洗濯物を干すのを一時中断し、俺のところへやってくる柊木ちゃん。
俺が逃げないようにぎゅっと抱きしめてキスをせがんでくる。
「証明して?」
「……はい」
つん、と唇を合わせると、「もういっかい」と甘えてくる。
結局そのまま盛り上がってしまい、洗濯物は洗い直しとなってしまった。
※新作のご連絡です。
・追放された底辺職「盗賊」はゲーム知識で無双する。一緒に召喚された先生も外れジョブだったけど効率的に成り上がります
https://ncode.syosetu.com/n2551ik/
先生がヒロインで、この作品のヒロインも柊木ちゃんに負けないくらいかなり可愛く書けたと思います。
面白いので是非読んでみてください!
まだ5万字と短く、キリのいいところで締めているので読みやすいかと思います。
リンクは下に用意しています。どちらからでもどうぞ!!




