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自分はずっと人を見下してた
見下してた結果誰も自分の周りにはいない
見下す相手もいない、
青年は一人
ずっと思ってた自分は特別で他の人間とは違う
ぼんやり外を眺めては
空から女の子がふってこないかな
いきなり勇者となって世界を救えないかな
じつは自分は堕天使の末裔なのではないか
下らない妄想にふけっていた
いつになっても現実にはならない
ただの妄想…
頭が狂ってくる、発狂しそうだ
自殺しよう、犯罪をおかしてやろう
それすらも妄想でなんの意味もない
頭は狂わないし、発狂なんてしたこともない
自殺する勇気もない、犯罪に手を染める度胸もない
なんにもない
青年は空っぽ