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  作者: 十月志歩
20/21

愛 20

零 の第二十話です。

「う~ん」

思わず声が漏れた。

戦争の全貌を暴くジャーナリストになると誓ったものの、軍から盗んできた資料だけではなかなか進まない。

ただ一つ分かったのは、零はA国で暴動が起こった当時に攻撃を仕掛けたチームの責任者だったらしい。

なるほど。これでなぜ零が責任を問われたのかはなんとなく分かった。

問題は私だ。なんで私まで責任を問われたんだろう。

ただの道連れ? 厄介払い?

考えれば考えるほど分からない。こんな時に零がいたらなぁ。

……しばらく考えたけどやっぱり分からない。

「よし! おやつにしよう」

こういうときはお菓子を食べるのが一番良い。

糖分を補給して効率を上げよう。

ポテチ一袋に板チョコ一枚とみたらし団子三本にお饅頭。そしてお供の烏龍茶を机に置いて、食べる。

ああ、やっぱりこの時間が一番幸せ。お菓子がないと生きていけない。

そういえば、よく零に不健康だって怒られたなぁ。

でも食べちゃうもんね!

これはあくまで効率を上げるための作業だし。お腹が空いて限界だった訳では決してないし。

自分に言い訳をしながらすぐに食べ終わった。

…足りないな。お餅焼くか。


全部食べきって、再び軍の資料を漁る。

軍の出費の表が目に入った。

なんとなく自分のいた寮の出費に目を通す。

…食費月約四十一万円。あれ、うちの寮ってそんなに人数いたっけ。

いや、女性だけだったから私合わせて十人くらいだったはず。

平均の女性の食費が三万七千円くらいでそれをかける十。三十七万円。

四十一万円には届いてない。

ふと寮にいたときの記憶がよみがえる。

毎日沢山おかわりをした日々。そういえば一人で二人前食べてたな、私。

「…ということは?」

これはもはや十人分の食費じゃなくて十一人分の食費?

表を見ると人数より多い出費のせいで赤字になっている。

もしかしたら私も責任を問われた理由って、あまりにも食べすぎるからついでに追い出したってこと!?

あり得ない話ではない。

「うわぁ~。だとしたらめっちゃ恥ずかしい理由だし零のついでってことか」

おそらく逃げたときに軍に捕まっていても、零だけ捕らわれて私は追い出されていただろう。

……戦争の全貌を暴く前に軍の食費を暴いてしまった。


次回もお楽しみに。

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― 新着の感想 ―
愛の食べっぷりが面白い ギャグのふざけすぎてない感じも良き
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