表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/21

女の子

 その女の人は若く、女の子とも言えるような幼い顔立ちだった。私と同じ歳ぐらいだろうか……。アメジストの髪をした女の子は、くすん、ぐすんとしゃがみで泣いていた。


 その女の子を見たときある案が頭を横切った。

 それなら、うまくいくかもしれない。


 一人では必ず怪しまれるだろうが、二人なら……


 そう思って、女の子に声をかける。


「あの……」


 声をかけられた女の子は、びっくりしたように、顔を上げた。


「は、はい」

「なぜ泣いているの?」


 泣いていた理由を聞くと、女の子はもっと耐えられなくなったように目から涙が零れた。涙が頬を伝って落ちた。


 突然の出来事に混乱し慌てる。


 え…?ま、待って、私、泣かせた?ど、どうしよう……


 ぽつぽつと少しずつ女の子は泣いていた理由を話し出した。


「もう、ぅ……なにも、うまく、ぅ…いっ、いかない、ん、です……。くすん…」

「大丈夫だから落ち着いて」


 声をかけると、女の子はもっと泣き出した。


「もう、……くす…、いっそのこと、らくに、…くすん……なりたい……」

「そうなのね。私にはあなたの苦しみは分からないかもしれない。でも、私もそういう時期があったわ。だから、自分勝手だけど、ちょっと分かる気がするわ」


 そして、私はある提案を持ちかけた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ