表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/21

休憩室

 記憶から引き戻せれる。


 どうしよう……

 そう思っていると……


 レンはもうすでに近くに来ていた。


 それには、仲間━━凛も気づいたようで


「ねぇ、あれ、あの時の人じゃなかったっけ?」


 と小さい声で言われた。

 こくりと頷くと、凛は何と思ったか


「中に入っときな」


 と、顎で指した。

 私はその言葉に甘える事にした。


 ガラガラガラ


 と扉を開けるとともに聞こえる心地よい音は、今は全ての始まりを告げる鐘に聞こえた。


 後ろの休憩室に入り、ドアを閉めた。


 ピシャリ━━ッ


 しかし、レンは、もうとっくに気づいたようで、私の後を追うように休憩室の中に入ってこようとしたのか凛が止める声が聞こえた。


「ここは私たち、警備員の休憩室なので、入られると困ります」


 レンは


「先の男に見覚えがあった気がしたから、調べてみたいんだ」


 それを聞いた私はひやりとした。


 急いで、床に倒れるようにして地面に腹這いになる。そのまま、外の様子を確認しながら、机が私の姿を隠す。


 私は男装でマスクをしていたのだから、見つかる訳も無かった。でも、それを考えられる冷静さも失われていた。


「それに私は、ある女を探している。ここにいるかも知れない。だから、部下に探してもらうことにしよう。お前ら、女を探せ」

「はっ」


 そんな気合いの入った返事と共に三人の男は部屋に入って来た。ドアを開ける時には、ガラガラと言う音をせず、バンッと鈍い音が辺りに響く。


 私は、三人の男達に隠れながら、床を腹這いのまま移動した。


 その様子をレンがドアから見ていたとも知らずに………。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ