表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
毒舌秘書は社長の私を放っておけない。  作者: 三千
副社長 佐久間のチラッ恋心
96/146

EP96


牧野さんは、そう言ってから踵を返して、去っていきました。

そして、残ったのは冷たい視線。

「かいちょ〜なーにやってるんですか〜?」

「ちょっと潜入捜査を……」

「なんて大胆な人だ。さすが社長のお母さん、似たもの親子ですね〜」

「あらあ、そんな褒めないでくださいよ」

「褒めてませーん」

佐久間さんは、バッサリ切ると、私の背中を押して、ぎゅむとエレベーターに押し込みました。ボタンを押し、役員室の階へ。

「もうお役目御免なんですか? もう少し潜入したかったです」

私が肩を落としていると、佐久間さんが私が被っていた三角巾をとって、そして乱れた髪を直してくださいます。

「バレたらどうするんですかー。会長の威信が保てなくなってしまいますよ? ほんと、あなたってば全く目が離せませんね〜」

はあ、とため息をついています。

いい大人が怒られてしまったと、私は少し落ち込みました。

「ご迷惑やご心配をお掛けしまして、申し訳ございません。けれど、身バレはしませんでしたから大丈夫です。それに、収穫もあったんですよ」

「なんですかそれは?」

私は、かくかくしかじか、牧野さんとの会話をお話しをさせていただきました。

「ってことは、人事部の上司が原因ということですか?」

「そうです。上司がクソと仰っておりました」

「なるほど、分りました〜。ちょっと調べてみますね〜。ちなみに都さんはもう、こんな危険な潜入捜査しなくて結構ですからねえ」

都さん。

名前を呼ばれて、少しだけドキっとしましたが、歳のせいで動悸がするのかもと思い、気にしないように致しました。

「あと会長。会長は、『クソ』なんて言葉、似合いませんからね♡」

と、ウィンク。

以前からちょーーっと『クソ』って言葉を使っみたかったのもあって納得はいきませんでしたが、ここは大人の対応です。

「……承知しました」

そして、役員室に連行された次第でございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ