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毒舌秘書は社長の私を放っておけない。  作者: 三千
多様性です、佐伯良之介さんとの会話
80/146

EP80


「社長!! 少しお話したく、今お時間大丈夫ですか?」

本社をうろうろしていたら、社員に声を掛けられた。

パンツスーツですらりと背の高い、茶髪の女性だ。

首に下げている名札には、佐伯良之介とある。

あれ?

読み間違えたかな?

私が、??? の様子を見て、佐伯さんは「あの、私、トランスジェンダーなんです」

弱々しく笑う。

「自分では女性と思ってるんですけど、名前が……もろ男性の名前ですよね」

「そうなんですね。親御さんからいただいたお名前なので、大切にせねばとは思いますが、もし佐伯さんが苗字だけの表記にして欲しいとあらば、変えてもらっても構いませんよ」

「え?! そ、そうですか。ではそうしていただいても大丈夫ですか?」

「もちろんです。販売店の店員さんには個人情報の観点から、苗字のみの表記にさせていただいております。とんでもないお客様に目をつけられて、ストーカーされても困りますからね」

「ありがとうございます」

近くにある会議室へと、佐伯さんを促した。

「どうぞ」

イスを勧めると、佐伯さんはそろりと慎重にそこに座る。緊張しているようだ。

「それで、お話ってなんでした?」

「あ、はい。その、大したことではないんですけど。私、以前、リクエスト用紙で『私は何をやっても遅くてトロいので、周囲に迷惑を掛けてしまう』旨、ご相談しました者です」

「ああ、あの『愛は愛してからこそ愛』をリクエストしてくださった方!」


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