表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
毒舌秘書は社長の私を放っておけない。  作者: 三千
母、そして会長千堂都の手腕
49/146

EP49



「はい。そのつもりでこうして連れまわしているわけですよ。まだまだ私は現役で頑張ろうとは思ってますがね」

「ふふふ。お互いに頑張りましょう」

山路社長も微笑む。

「ところで、山路さんにお願いしてますうちの商品の包装、ぜ〜んぶ可愛いらしいのですが、特にわたくしが好きなのは、ストロベリーロールケーキのデザインなんです。あれは本当に完璧のペキで、美味しそうかつ魅力あるデザインで、これは! とお客様にも手に取っていただける、良いものだなあと常々。確か山路さんでお願いしていると思いますが」

山路社長は前菜をぺろりと食べて、箸を持ったまま手持ち無沙汰にしていたが、はっと顔を上げて隣にいた息子の肩をポンポンと叩いて掴んだ。

「おい、雅也。良かったな、お前のデザインを褒めてくださったぞ」

息子の雅也さんがうんと頷く。

(息子さんには初めて会ったけれど、大人しい人だなあ)

次期社長だというのに。山路社長の豪傑さの遺伝子は微塵も見て取れない。しかも、会ってから一言も喋ってない。なんとも奥手な方だ。

(うちの社長とは大違いだな)

井桁秘書とのやり取りは聞いてて笑えるものがある。いち企業の社長と秘書とは到底思えない、コントみたいなノリ。

だから、楽しい。役員室は今、本当に楽しいのだ。

「あらまあ、雅也さんがデザインしてくださったのですか」

はっと引き戻され、僕は山路親子との会話に参戦。

「もちろん、ストロベリーロールケーキの売れ行きは、うちの主力製品のトップ10に入ってます。パッケージのお陰でもありますね、ね? 会長」

「もちろんそうですわ!!」

にこっと僕が笑うと、雅也さんが首を少しかかげた。隣にいる社長をちらっと見る。

その態度に違和感を持つ。

(なんだろう??)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ