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毒舌秘書は社長の私を放っておけない。  作者: 三千
本社社員との出会い
47/146

EP47


「そうそう。この曲、全部で17分かかるんです。だから曲が始まったら片付け始めてもらい、曲が終わったら帰る感じで」

「…………」

「しかも、この曲ラストがすごく盛り上がるんです。気持ちが高揚してくるっていうか。だから、よっし今から家に帰れる!! サイコーーー!! な気分になってちょうど良ろしいかなって」

「はあ」

社長はデスクに戻り、エコバッグの中からごそごそと箱を出して、中身を取り出した。

スピーカーをスマホで設定し、確認のため曲を流している。

『なんかさあ、結構頑張ってると思うんだよね。東西南北、奔走してるって感じ』

佐久間っちがそう言っていた。確かにそうかも知れない。

社員がみな、就業時間内に帰るなら、残業代はカットできる。

『残業代目当てで無駄な仕事してる人がちらほら見受けられるんだよ』

そう佐久間っちが言っていたが、残業が必要な残業なのかどうかは、上司でさえその判断は難しいらしい。

だから、残業なしにして給料をUPする。

単純だが、これで残業なしを浸透させれば、ホワイト企業の出来上がり。

(ふうん、なかなか考えてるじゃねえか)

カワウソだ。

カワウソで間違いない。

まあよく見れば可愛いのかもしれないな。よく見ればだがな。

「井桁さん、午後から谷地町販売店と羽田町販売店に行ってきます」

「承知しました。私も同伴し……」

「一人で行ってくるのでだいじょーーぶでーーす」

このクッソカワウソが。

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