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EP40



そんなこんなで結局、定時で上がって、「一緒について行くわ!!」と、「どんな車でも買うわ!!」風に叫ぶ母と一緒に、本社の中を見て回ることにした。営業課のオフィスに近づいていく。

なかなか仕事の手を止めない社員たちにロックオン。

「ふうん。まだ皆さん帰りそうもないね」

「これが社畜ってやつかしら。だめよだめだめ。千夏ちゃん、うちはホワイトを通り越して透明企業を目指しましょうね」

スケルトンww

「もちろんだよ。時間になったら電気切っちゃおうかな。なーんて」

「あらあ、それ良いんじゃないかしら」

バチいっとスイッチOFF。

パパパパパパパパと電気が消えて、フロアが真っ暗になる。

「ちょ!! 会長っ!! 何やってくれてんのよっ!!」

ざわざわと、にわかに騒がしくなった。

「停電?」

「雷でも落ちた?」

「地震はなかったよね」

「嫌だ、真っ暗よ!!」

そしてまたパチっと電源ON。

パパパパパパパパと電気がついた。

え? ママ? その手に持っているのは? いつのまにか拡声器??

『はーーーい皆さーーーんお仕事終わりでーーーす帰りましょーーーーう」

そして、オフィスを回って、「さあカバン持って」「ほら電車に乗りますよ!」「ちゃんとパソコン切ってね」「私も早く帰ってごはん作らなきゃならないのよね」

ママあなたという人はいったい何者か……。

すると、隣にいつの間にか佐久間副社長が。

「僕がこんなこと言うのもなんですけどね〜会長はね、先代が家庭を顧みない仕事人だったから、ずっと寂しかったのよ〜と仰っていました」

「そうだったんですか」

「だから、社員の方々にはそれぞれ早くにご家庭に帰っていただきたい、と願ってこのような行動を」

「だがやり方!!」

と、ツッコむ。

佐久間さんがゆっくり振り返り、私を見る。

「確かにねー」

確かにww


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