EP32
ただねえ。どこもね、「あなたが時期社長? 若いねえ、若すぎるねえ。うちの娘と同い年よ。しかも女性とはねww」とまあ、こんな感じ。
この発言許せます?
時代が時代なら、打首獄門やん。
女だからって下に見んなよ! これ立派な女性蔑視だから!
「まあ佐久間さんや井桁さんがいるから大丈夫だと思うけどね。まあ頑張ってよ」と続く。
そして、井桁さんが小さな声で呟く。
「この腐れオヤジが」
ふっと笑いそうになったが、鉄面皮を保つ。
「この前、大学を卒業したばかりです。わからないことだらけですので、どうぞご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします」
ってねーー。
耐えた! なんとか耐えたワシえらい。あー全身に震えが走るぅ。
その後も井桁さんの後ろをカルガモのようについて回り、そして名刺を出したり貰ったりして交換し、挨拶。
赤べこみたいに頭を下げまくる。
ひと通り挨拶回りが終わり、痛めた首をさすりながら本社に戻る。
午後、松谷町販売店で雇用の二人の面接をし採用。
「よろしくお願いします」
「「お願いします」」
で、松谷店町へ一緒に挨拶に向かおうと社用車のキーを取った。
すると。
「社長! 社長がわざわざ行かなくても!!」
「あーうん。ちょっと様子も見たくてですね。あれからどーなったのかなーって気になるので」
「他にも山ほど仕事が、」
「じゃあ行ってきます」
そそくさと役員室から出たが、明らかに背中に殺気を感じたのでした。(´∀`)
こりゃ帰ったら〆られるぞー♪




