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EP21


「よっし、じゃあ行きますよ〜」

私は、井桁さんの腕に、腕を絡ませた。

「ちょ、っと、社長!」

「しーーー!! 私は今は社長ではない。ただの一兵卒! それに声がデカ過ぎる」

すると、顔をしかめ、声量ボリュームOFFしながら、

「あんまひっつくんじゃねえ!」と、腕を振りほどこうとする。

「これやんなきゃ、恋人同士に見えないでしょ!? 我慢するっ」

「くそ! なんで俺が……こんなこと」

本日、井桁氏を翻弄してるワシ。

気持ちいいがな。

ふと横を見上げると、ほんのり顔が赤くなっているようにも見える。

可愛いとこあるじゃ……あ。いやこれ怒りで赤いだけだわ。

「凸げき!!」

そして、私と井桁さんは腕を組みつつ、店内へと入っていった。



立花美香。通称、女狐。

「いらっしゃいま」

で、女狐の動きがピタリと止まった。その時間、数秒。

そこで、私。

「お疲れ様です。今日は彼ぴとデートで来ちゃいましたあ」←精一杯のぶりっこ演技

全身を駆け巡るぞぞけと戦いながら、ラヴラヴを装う。

「え、ウソ、やだあ、千夏ちゃんの彼氏?? やだあ、ちょうイケメーーン」

はい。その通りイケメンです。

「ん〝ん〝ん〝 ……は、初めまして。しゃ……ち、」

シャチ?

「ち、千夏がいつもお世話になってます」

「こちらこそお♡千夏ちゃんとわあ、仲良くしてとぅえ」

と。ここで次の一手。

「ちょい厨房にお邪魔します。店長にエプロンについてお話があって」

と、井桁氏を店頭に置き去りにし、私は厨房へと入っていった。

中では店長と悟さんがプリンに消費期限のシールを貼っているところだった。

「お疲れ様です。お忙しいとこ、申し訳ないですが、ちょっと店長にお話がありまして」

私は悟さんに目配せする。すると、悟さんはうんうんと小さく頷いた。



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