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毒舌秘書は社長の私を放っておけない。  作者: 三千
『千堂屋』の軌跡
143/146

EP143


私たち『千堂屋』が地道にやってきたこと。

それは、私ひとりでは絶対に出来なかったこと。

「社員は財産です。社員を大切にすることは、私の先代がずっと続けてきたことです。その中で良いと思うことは続けて、良くないことはバッサリ変えていく勇気を持つ。今年はこれで終わり、ではなく、来年もまた新たに挑戦する。これを繰り返していけるような環境を、まずは整えることが必要なのかなと思います」

私は息継ぎをする。

「ジェンダー代表の佐伯良之介さんが言っていました。社員は自分の生活の良し悪しが根底にあり、土壌になっている、と。その土壌が整備されていないと、花は咲かないと」

メモ帳を閉じた。

「というわけで、むやみやたらに残業させず、就業時間内に終わるよう仕事を割り振るように、上司の意識改革からやってみてはいかがでしょうか?」

そして、私たちは『フジツヤ』を後にした。

『千堂屋』の役員室へと帰る。

佐久間さん、ママ、井桁さん、私の四人になってから、私は思っていたことをすべて吐き出した。

「え、待って、『フジツヤ』めっちゃブラックなんだけど!! 残業、ハンパないし!! みんな死んだ魚の目みたいになってた!!」

「えええー千夏ちゃん、そうなの?」

「ヤバいくらいの仕事量こなしてたよな」

「はい。あんなの、社員さんが壊れちゃいますよね」

「そこが伸び悩みの原因だったわけですね」

「ですです! 私はそう思います!」

私はうーんと頭を抱えてしまった。わかってもらえただろうか? 社員は財産と、切々と説いてしまったのだが。

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