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EP11
その販売店は、大通りにあった。
「立地が原因? え? そうなの?」
車の往来もまーまーあり、過疎っているわけでもない。まばらではあるが、人通りもある。
確かに駅からは何気に遠い。その分駐車場は確保されているようだが。
まさにその駐車場に車を置いて、私はお店の中に入った。
「…………」
は? え? 無言?
いらっしゃいませはどこいったー!!
とりあえず、店内を眺めてみる。
菓子折りや手土産にも良いように、箱詰めしてある商品。
バームクーヘンやマドレーヌ、クッキーなどなど。これらは本社にある工場で作られて、毎朝トラックで運ばれてくる。らしい。←もちろん最近知った
まあパッケージは見慣れているし、値段設定も分かっているから、こんなもんか……と思う。
だがしかーし!
いまだ声が掛からない。
「誰も居ないのかな」
呟きながら、辺りを見回すと。
いた!!
カウンターの向こう。
店員さんは隅っこで小さくなってて、わかんなかった!




