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毒舌秘書は社長の私を放っておけない。  作者: 三千
秘書、井桁鼎の大暴走
108/146

EP108


「社長!!」

「は、はいっ!!」

「社長も、神林のこと、悟さんとか言っちまってるだろ? それは全社員に対してシメシがつかねえ。名前呼びはやめてくれ」

「わ、わかりました」

「とにかく、仕事以外の接触も禁止だっ」

「えええー、なんでですかーー」

アゴを猪木にして不服な顔をすると、「バカやろっ」

そして。

ぎゅうっと抱きしめられた。

え?

え?

え?

なんで? なんで私、抱きしめられている?

井桁さんの髪から、ワックスか何かの良い香りがふわっと香ってくる。

「い、いげ、た、さん?」

私は、井桁さんの服の胸ら辺をぎゅと掴んだ。さすがに後ろに腕を回すことはできない。

その内に、心臓がトビウオのようにピョンピョンと跳ね出して、私の息も少し上がってくる。

なぜかドキドキが止まらなくなってしまった。

「あ、あの……」

「ふーーん、なるほどな」

「なんですか? どうしたんですか?」

「いや、佐久間っちがね、言ったんだよ。勝ち負け決めたきゃ、抱きしめてみろとね」

「は? 勝ち負け? なんの話ですか?」

「……それは……それは俺の口からは言えねえ」

井桁氏は、腕を離して、そして私の肩に手を置いた。真正面だし、距離近っっ。

やだ! これってもしかして!

「い、井桁さん、あの……私……」

井桁さんの瞳。私が映っているんじゃないかってほど、じぃっと見られている。

心臓がカンカンカンカン↑↑と、早鐘のように打ち付けられていく。

顔も火照ってきて、ボワっと熱い。

(どうしよう……こんな突然……こ、心の準備が……)

混乱する。なんだか井桁さんの服にしがみつく、手も震えてきた。

やばぁ!!


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