EP104
「なかなか大手さんのように、素晴らしいお給料は出せませんが……」
「行きます」←食い気味
「え、あれ、もう決まって……もう少し考えてもらっても……お父さまにもご相談してくださっても……」
「決定です。行きます」
「おおお、そうですか……あ、ありがとうございます。こちらから誘っておいて何ですけど、本当にいいんですね?」
「はい」
即答ありがたい!! 人事部への刺客、カンバヤシサトル、ここに爆誕。
「了解です。受けてくださって、本当にありがとうございます。ところで店長……お父さまはその後……」
言葉を濁してみたが、悟さんははっきり言った。
「今は女性にうつつをぬかすこともないですし、母の海より広い情け心のおかげで、離婚危機も脱しました。これもひとえに社長のおかげです!!」
良かった!!╰(*´︶`*)╯万々歳!
*
その後、人事部ではかなりの噂が上がったらしい。
そりゃ、1人ずつ面談をしていき、そして販売店のアルバイト神林悟が大抜擢とも言える人事で、畑違いの人事部に異動してきたら、なにかが起きているとなってもおかしくない。
そして今。私、千堂千夏(社長)は今、人事部課長、鮫島栄と対峙している。




