Amavasya
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。
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――もう、そんな時期か。
郵便受けの中に黒い洋封筒を見つけ、私は思わず空を見上げた。
月初の喧騒も終わり、空気が少しずつ水気を増す頃に、黒い洋封筒は届く。
内容は、決まって同じ。
次の新月の夜にお伺いします。
この一文だけが、差出人である青年の署名とともに書いてあるだけだ。
メールでも、電話でも、葉書でもなく、封書で送ってくる。
見上げた空はまだ明るく、月齢を知ることはできなかった。
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少し不思議な短編集。
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――もう、そんな時期か。
郵便受けの中に黒い洋封筒を見つけ、私は思わず空を見上げた。
月初の喧騒も終わり、空気が少しずつ水気を増す頃に、黒い洋封筒は届く。
内容は、決まって同じ。
次の新月の夜にお伺いします。
この一文だけが、差出人である青年の署名とともに書いてあるだけだ。
メールでも、電話でも、葉書でもなく、封書で送ってくる。
見上げた空はまだ明るく、月齢を知ることはできなかった。
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少し不思議な短編集。
第一夜 石を吐く男
2023/05/20 00:00
(改)
第二夜 蚊柱を見る男
2023/06/18 13:00
第三夜 あわいにいる女
2023/07/18 13:00
第四夜 神に誓う女
2023/08/16 18:00
(改)
第五夜 石を隠す男
2023/09/15 10:00
第六夜 予見する人々
2023/10/21 17:38
最終夜 世界を渡る男
2023/10/31 22:22