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ひたむきステラと星の竜  作者: KEY
第四章 ステラの章 竜の尾が降った街
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街の真実

“水竜の涙”は、この街の住民なら誰もが欲しいもの。

その存在を知っているのはレクシアさんだけ。

もしくは、旧市街に入った時に何かを探知されたとしたら旧市街内の誰か別の人という可能性もある。


急遽立てたテントの前で、三人で相談をする。


「レクシアには明日もう一度会いに行くしかないかな」

「こうなると別行動は避けた方がいいな。個別で襲撃されたら連絡をとる手段がない」


「レイちゃん…ごめんなさい」

膝を立て、ミドルネームの主と、私にレイちゃんを託したおじいちゃん、おばあちゃんに対する罪の意識が押し寄せる。


「仕方ないわよ。必ず取り返すわ。気持ち切り替えなさい」

肩をぱんぱんと叩くセルテさんに寄り掛かり、空を見上げる。


昨日まで澄んで見えた夜空が、霞がかかったようにどんより重たい漆黒の闇に変わっていた。



不寝番は、今晩は時間も短いし、とセルテさんが朝方まで引っ張ってくれる。

夜明け時間は私。襲撃でとにかく動き続けていたイグジさんには、今晩は回復に徹してもらうことにした。


テントに入ると強烈な眠気が襲ってきた。

今日は色々ありすぎたよ…。


とにかく、絶対にレイちゃんを取り返すんだ。私の名前にかけて!


目を瞑ると、寝たいのに眠れない、でも身体は重たく自由にならない。寝苦しさ、息苦しさ、疲れといろんなものがごちゃ混ぜになって、自分の周辺が歪んでぐにゃりと空間がねじれていくような…そんな目を開けたいけど開けられない時間が続いたのだった。



ちょっと微睡んだと思ったら、もうセルテさんが起こしに来る。私も半分起きていたのでさっと起き上がり、交代。


街の景色は…全体に靄がかかり、急に生命の感が失われていた。

昨日はまだ人の往来があったのに。

昨日で避難が完了したのかな?


色々考えながら、朝ごはんを用意したのだった。






街に入ると…もはや人の気配はまるでなかった。


昨日は人の往来はあったのに…。

でも…。


「そういえば、昨日街中で誰かと話したかな…?」

「あ」

「確かに」


みんなで顔を見合わせる。

そして、『銀の天秤』の戸を開いて愕然とした。




店の中は…もう何ヶ月も主人がいなかったかのような、埃の積もったカウンターと…

昨日レクシアさんが着ていた服を見に纏った…


半分以上白骨になり、ほとんど原形をとどめた遺体がカウンターにうつ伏せて横たわっていたのだった。

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