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ひたむきステラと星の竜  作者: KEY
第一章 ステラの章 エバフでの日常
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コヤシの森のほとりにて

どんな人だろう?

細かく条件をみてみる。


『当方の実力、剣術:アラム地方豪族への指南歴2年、討伐実績:メクロ鳥、アリカバンバ、ヤムル他』


アラム地方は行ったことないから、豪族が誰でどれくらい強い人かわかんないなぁ。

メクロ鳥って確か人を襲う人より大きな動きの速い鳥…てことは剣術だけじゃなくて空に向けての中長距離も使えるのかな。魔術かな。

アリカバンバは水辺の鱗の硬い肉食獣。口を閉じる力が凄くて噛まれたらおしまいって聞いたことがある…てことは、隠密・不意打ちの能力があるのかしら。

ヤムルは小型の猛獣で、闇に紛れて人を襲い、集団で食い破るって聞いたな。…索敵能力がないと無理よね。


実力的には、断然私より上。多分問題ないね。

問題は人格面と費用面。


字を見ると、丁寧だけど角の尖った、綺麗だけどこういう書類には慣れていない、そんな感じがする。

きっと不器用だけど誠実。そんな自己紹介だと勝手に深読みして、タグをつけることにした。


あとはお金の問題だよね…。

私が支払えるのは、もともと貰うことのできる報酬部分。それか私の私費を持ち出して…。


バッグから銭袋を取り出す…。ちっちゃくて軽いなぁ…。

うーん、こちらからは是非、だけど受けてもらえるかは先方次第ね。


ヤシマンバ採集期限には余裕があるので、今日は果物採集だけ、ささっとやっちゃいましょう。


「採集への護衛同行を希望。報酬は出来高折半。当方からは1日50レル保証。安くてごめんなさい」


裏面に待ち合わせ場所を書いておく。

本日夕八の刻、水竜の左足通り2番街裏路地、山猫の酒場にてお待ちします。ご都合よければよろしお願いします。


自分の出張料は無くなっちゃうけど、命を預ける人がいるならこれくらい当然かな。わたしは手がかりと美味しいご飯と冒険があればいいしね。


午前の残り時間で簡単に食べられる乾パンと干し肉を買い物。


ここでワンポイント。

二つの水筒に一つはお水。もう一つはマスターにもらったスープの残りを入れておくの。

これさえあれば、パンを浸したり干し肉をふやかしたり、時間短縮して美味しく食べられるんだ。


さて、じゃ、行きますか。


採集場所はどちらも同じ。街からそんなに離れていないコヤシの森。

ここは特に来る分にはいいんだけど…いた。


マクン…人面猿の縄張りだから、一般の人が来ると…


ーーギャギャキャ!


案の定、おじゃまが入るんだよね。

私はコレ。


バッグから魔蔵板を取り出すと、カラカラの喉仏を置いてマクンたちに向ける。


「テキ…マクン…エダ…プラシア…マクス」  …標的をマクンたちに定め、最大値で光を与えよ


目を瞑り、力を込める。


ーーギッ!ギャギッ!


猿たちの悲鳴が聞こえ、目を開ける。

4頭くらい痙攣してる子がいるね。あとは逃げてくれたかな。

今のうちに、さっと集めましょ。





小一時間で目標物が集まったので、森を抜けてご飯を食べる。

んーーーーー、いーい天気!

冒険の楽しみ。最高の景色と美味しいご飯!これがあるからこの生活楽しんでやっていけるんだ。

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