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ひたむきステラと星の竜  作者: KEY
第十二章 イグジの章 消えた王国と隠された世界
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最初の夜

賑やかな街並みの中を、ある程度人目に触れないように気にしながら、俺たちは一団で歩く。

一応金は持ってきたが、果たしてこの世界で使えるのだろうか?


早速サイトが露店に顔を出して何気なく切り出していた。


「いらっしゃい」

「すまん、最近遠くから来たんだが、金の単位って変わったりしてないか?」

「へえ?珍しいな」

「俺の地域ではこの金使ってたんだが…」

「なんだ、アンブか?使えるぞ!」

「ちなみにこの焼き物一つで?」

「4リブル」

「よし、五つ買うぜ!」

「気前がいいな、よし18リブルでいいぜ」

「最高だな、じゃあ六つ買うから20リブルで頼めるか?」

「あいよ!また来な!」


随分物価が安いな。


「そういや、ここに来るの初めてなんだが、入国税とかあるかい?」

「いや?特に無いぞ。そもそも外からの流入がほとんどないからな。あんたら外からかい?楽しんでいきな!」


「ふぇぇ、わけわかんない間に情報を得てますね」

「対外交渉の下手な俺たちには最高の新メンバーだな」


ついでに確保した飯を夕食にしながら俺たちは宿を探す。


「別に外界から完全に遮断されてる訳ではないんだな」

「個人レベルでは、ってところなのね」

「あ、この焼き物美味しい!」


そう言われると俺も焼き物にかぶりつく。

ーパリッ…ザクッ…


なんとも噛み心地の良い食感に、甘辛いソース。中に入っているのは久し振りに食べる魚が入っている。抜かれて小骨も気にならないほど柔らかく、よく噛むとワタが程よく苦味のアクセントを与えてくれる。

これは初めて食べる味だな…!

葉野菜が食感とみずみずしさを与えてくれている。栄養もバランスが良いだろう。


何気ない食事に感動しながら、俺たちは宿を探す。


やっと見つけた宿屋は逆にかなり高額で、素泊まりで死者の海周辺の倍額を超えた。


まあ、確かにあまり外から人が来ないのでは仕方がないだろう。


布団は柔らかくマット入り、暖かい毛布がついていた。


「そういや、夜になっても暖かいな」

「季節や気候も全然違う法則なのかもな」

別部屋の女性陣とも合流して、明日何をするか、俺たちは考える。


「まずここに来られただけで楽しんじゃってるわよね」

「それもそうですが、せっかく来たんだから色々楽しみたいですね、お買い物とか!」

「楽しそうだなオイ」

「荷物持ちに来てもいいわよ」

「はは、それもいいけど俺は武器屋を除いてみたいんでな」


「…確かに気になるな、武器」

「行くか?相棒」

「それじゃ、午前中は各自観光、昼にここに集まった後食事して、午後は何か面白そうな話を収集しにプラついて、夜は酒屋ってのが俺たちらしいか」




「賛成です!」「いいわよ」

「よーし、明日の夜は飲むか!」




まずは旅の成功を祝おう。ここまでうまく来れたんだからな。


だが、俺たちは忘れていた。

入り口で、侵入者を排除するためのトラップがあったということを。



…それはつまり、来訪者は歓迎されるだけでないということを。

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