私の終わりと始まり
ー楽しそうなパーティ。
料理店に入っていく、セルテさんやイグジさんを見つけた。
ーでも、きっと中に入るとダメだと思う。
私が入ったら、みんな驚いちゃうもの。
だから、窓の外から見守るだけ。
中に入るのは“あの中”に入ってから。
あ、わかった、これこの間の食堂だ。
私の大切な人たち。
中には私も…あれは私?
この間の、ゲテモノ料理の食事風景。
この後前菜が出てきて、そうそう。アリカバンバなんか育つ前の卵で出てきたもの。
あれ?じゃあ、ここで見ている私は誰なの?
私は…あそこに私がいる。あの私は、誰?
ー楽しそうに、声を上げてご飯が運ばれてくるのを楽しみにして。
幸せそうだなぁ。
ーウラヤマシイナァ
何かがぶちぶちと引きちぎられる感触。
少しずつ、私が私でなくなっていく。
私に何かが入ってくる。
ー私はあなた。
あなたはあなたじゃなくなる。違う誰かを見つけてね。
いや、まって。
やだ、私は、ステラ・ファルスター・シルクは私だよ!
ーダメよ。私があなたになるの。ほら、もう、半分以上入れ替わったんだから…。
あとちょっとで全部入れ替わる。
そうしたら、私があなた。あなたは誰かしら?
いや!だめ!
楽しみだなぁ。
いろんな旅をするのね。
大きな橋をかけたのも、屋台で思い切り大儲けしたのも、ぜーんぶワタシがもらってあげる。
これから先、何が起こるかなぁ。
タノシミダナァ…。
ブツリ。
私の意識は、こうしてしばらくの間、途切れることになる。
…そして、ワタシの冒険が始まる。




